新国立劇場で繰り広げられる感動の舞台
新国立劇場演劇研修所は、2025年11月11日から16日までの間、第19期生公演として
三好十郎作、田中麻衣子演出による『トミイのスカートからミシンがとびだした話』を上演します。これは、昭和初期から30年代にかけて多くの名作を残した日本演劇の巨匠、三好十郎の作品です。
三好の作品は、常に社会の矛盾を鋭く描くことで知られています。今回の公演では、戦後間もない日本を背景に、若い女性たちと男性たちの苦闘や情熱を描いた群像劇が展開されます。彼らは体を張って生き抜く姿を通じて、私たちに人間の本性に迫るメッセージを伝えようとしています。
公演の見どころ
この作品が採用された理由について、演出を担当する田中麻衣子氏は次のように述べています。「私は三好十郎の作品の持つ強力な言葉に魅了されています。彼の作品は、心身共に全力で向き合わないと立ち向かえない力を持っています。この経験は、若い俳優たちにとって今後の人生に大きな影響を与えると信じています。」
田中氏は、過去にこの作品に取り組んだ際に得られた成功を踏まえ、今回は新たな19期生たちの熱意あふれる演技が期待されると自信を持って表現しています。
物語の背景
物語は、敗戦後の数年後、富子という女性が東京でミシンを手に入れ、自力で生活を立てようと奮闘する姿から始まります。彼女は戦時中に両親を失い、伯父夫婦に助けられますが、周囲の偏見や誤解と闘いながら、自己を見出していく過程が描かれています。その中で、身体を売って得たお金で生活しようとする苦悩、また、周囲との葛藤が、観客に深い感情を呼び起こします。
演出とキャスト
公演の演出を手掛ける田中麻衣子氏は、演劇研修所での豊富な経験を生かし、多岐にわたる作品を担当してきました。若手の俳優たちは、新国立劇場演劇研修所第19期生として、全身全霊をかけたパフォーマンスで観客を魅了することでしょう。
公演情報
- - 日時:2025年11月11日(火)18:30 初日
- - 会場:新国立劇場小劇場
- - チケット:A席 3,850円、B席 3,300円、U25席 1,650円 (前売りは2025年10月2日から開始)
新国立劇場は、オペラ、バレエ、演劇など多様な舞台芸術が集まる役割を果たしており、次世代のアーティスト育成にも注力している団体です。ぜひ、今回の公演を通じて三好十郎の作品と向き合い、若き俳優たちのエネルギー溢れる演技を楽しんでください。