日本の移動図書館車が南アフリカの子どもたちに学びを届ける

特定非営利活動法人SAPESI-Japan（サペーシ・ジャパン）は、移動図書館車の寄贈を通じて南アフリカ共和国の初等教育支援に取り組んでいます。2025年9月より、日本で役目を終えた移動図書館車を全国の自治体から譲り受け、南アフリカに送る計画です。このプロジェクトは、愛情のこもった日本の支援を通じて、図書館のない地域に教育の機会を届けることを目指しています。

プロジェクトの概要

この移動図書館車全国募集プロジェクトでは、条件に合った車両を募集しています。具体的には、移動図書館車として利用されたが、現在は使われていない車両が対象です。これらの車両は、国内で整備を行った後、海上輸送で南アフリカの各州に寄贈され、公立小学校の巡回活動に利用されます。

寄贈する車両の選定

寄贈された車両は、南アフリカの教育省を通じて各公立小学校に配布され、特に図書室のない地域の子どもたちに向けて図書を提供することになります。全ての車両が南アフリカで活用できるとは限らないため、まずは車両の状態について具体的な情報をSAPESI-Japanに提供することが求められています。

日本と南アフリカの架け橋

最近寄付された沖縄県糸満市の「くろしお号」に続き、全国からの寄贈が期待されており、これにより日本とアフリカの架け橋としての役割を果たすことができます。次世代への教育機会を確保するためのバトンリレーが展開されることになるのです。先日横浜市で開催された第9回アフリカ開発会議（TICAD 9）でも、日本の企業や自治体、NGO団体が教育やインフラ分野においての支援を行っていることが訴えられました。これにより、日本の資源が世界中の子どもたちを支える重要な力となることが期待されています。

社会の支援

この取り組みは、日本NGO連携無償資金協力からの支援を受けており、全国の自治体には移動図書館車の受け入れ協力をお願いしています。また、株式会社商船三井は2009年以来、移動図書館車の海上輸送に特別協力を行っており、これまで54台の車両を南アフリカに寄贈しています。このような幅広い支援に感謝の意を表します。

お問い合わせについて

移動図書館車の寄贈を希望する方は、ぜひSAPESI-Japanまでご連絡ください。具体的な条件や手続きについて、スタッフが丁寧にご説明いたします。必要な支援を、必要な場所へ届けるために、皆様のご協力をお待ちしています。

このプロジェクトは、図書資源が不足している南アフリカの子どもたちに、新たな学びの場を提供するための重要な活動です。移動図書館車によって、識字力や読解力の向上が期待され、子どもたちの未来へとつながる希望が広がることでしょう。SAPESI-Japanは、これからも活動を続け、ともに歩む未来を作っていきます。