「集団共同型子育て」の再生に向けた取り組み:東京大学CEDEPとフレーベル館が共同研究を開始
株式会社フレーベル館と東京大学大学院教育学研究科附属 発達保育実践政策学センター(CEDEP)は、フレーベル館が運営する認可保育所「フレーベル西が丘みらい園」において、共同研究プロジェクトを開始しました。このプロジェクトでは、現代社会において失われつつある「集団共同型子育て」を現代の社会環境に合わせて実践し、子どもたちの成長を長期的に調査することで、その効果を実証することを目指しています。
ヒト本来の子育ての形「集団共同型子育て」の重要性
ヒトは、本来、多くの人の支えを受けながら成長していく生き物です。家族だけでなく、地域の人々や様々なコミュニティからのサポートによって、子どもは安全に、そして多様な価値観に触れながら育ちます。しかし、少子化や子育ての孤立化、遊び場の減少など、現代社会では「集団共同型子育て」が困難な状況となっています。
園を核とした関係性の構築:現代社会における「集団共同型子育て」の実践
本共同研究では、都市部における保育所が、子どもに関わる人々をどのようにつなぎ、どのような関係性を構築していくのかを探ります。そして、その関係性の中で子どもたちがどのように育っていくのかを科学的に検証することで、現代社会における「集団共同型子育て」の実践モデルを構築することを目指しています。
共同研究への期待
東京大学CEDEPの遠藤利彦センター長は、「今回の共同研究は、現代社会に再び『集団共同型子育て』を再生しようという試みです。園を核として、子どもたちの成長を支える新しいモデルを提示できればと考えています。」と述べています。
フレーベル館の吉川隆樹代表取締役社長は、「この取り組みを地域の保育・教育の拠点である“園”が核となって実践することは大変意義あることだと考えています。得られた知見を広く共有することで、子どもたちの健やかな育ちを支える社会づくりに貢献したいと考えています。」と語っています。
フレーベル館について
フレーベル館は、「子どもたちの健やかな育ちを支える」という理念のもと、児童書の出版や保育関連施設向けの遊具・教材・玩具の販売、室内あそび施設事業の展開、園運営など、幅広い事業を展開しています。
東京大学CEDEPについて
東京大学CEDEPは、乳幼児期の保育・教育施設の質向上に関わる学術研究を行い、その知見を社会に還元することを目的とした、国立大学初の乳児期からの保育・教育の学術研究センターです。
「フレーベル西が丘みらい園」について
フレーベル西が丘みらい園は、フレーベル館が2018年に東京都北区に開設した認可保育所です。豊かな遊びの体験を通した「子ども主体の保育」を展開し、子どもの健やかな育ちを支えるとともに、地域の子育て支援に貢献することを目指しています。
今後の展望
本共同研究は、今後の保育・教育のあり方や子どもの育ち方について、新たな知見を提供すると期待されています。今後、研究の進捗状況が注目されます。