ブルーアンモニアFPSOの基本設計承認を取得、脱炭素社会への新たな一歩

ブルーアンモニアFPSOの新しい時代

環境に配慮したエネルギー供給への挑戦

近年、脱炭素社会の重要性が増す中、東洋エンジニアリング株式会社（TOYO）と三井海洋開発株式会社（MODEC）が共同開発したブルーアンモニアFPSO（浮体式海洋石油・ガス生産貯蔵積出設備）が注目を集めています。この画期的なプロジェクトは、米国船級協会（ABS）から基本設計承認（AiP）を取得し、今後の脱炭素社会関連技術の進展が期待されています。

ブルーアンモニアFPSOの特長

このブルーアンモニアFPSOの最大の特長は、従来は貯留層に圧入されていた随伴ガスを利用して、アンモニアを製造し、貯蔵・積出を可能にする点です。このプロセスでは、アンモニアの製造に伴うCO₂を回収し、さらにガスタービン自家発電機から排出されるCO₂も同様に捕集するため、二酸化炭素の排出量を最小化することが実現されます。

脱炭素化に向けたグローバルな動向

世界的に脱炭素化へ向けた取り組みが進む中、ブルーアンモニアはその重要な一翼を担うことが期待されています。このプロジェクトは、TOYOが長年培ったアンモニアプロセスの設計技術と、MODECのFPSOプロジェクトにおける経験を結集して実現されたものです。これにより、エネルギー転換の時代において代替燃料や水素キャリアとしての可能性を秘めたブルーアンモニアの生産が、海上で実現されることになります。