シリアの復興と未来を考えるオンラインイベント開催
最近、シリアでは再び大きな国際的な関心を集めています。2023年の初頭に発生した地震や、続く内戦による人道的危機が影響を与えています。特に9月9日にイスラエルが行った空爆は、再びシリアの現状への注目を高めました。こうした背景を受け、東京外国語大学の青山弘之教授が8年間続く混沌とした状況の中で、シリアの復興に向けたイベントをオンラインで開催します。
イベントの概要
このオンラインイベントは、9月27日(金)20:00から21:30の予定で、Youtubeライブで配信されます。参加希望者には、事前に配信URLが送られる形になります。青山教授による最新のシリア情勢に関する解説が行われると同時に、主催団体であるNPO法人Piece of Syriaの活動報告もあります。
Piece of Syriaは、シリアの「再び行きたい国」への復興を目指し、地域の子どもたちへの教育支援を行っています。これまでに5万人近くの子どもたちに支援を届けてきた同団体の活動は、シリアの未来を切り開く上で不可欠なものです。
シリアの現状
シリアは現在、国際的にはあまり注目されない存在であり、地元の人々にとっては厳しい現実が続いています。国連のOCHAによれば、シリアは「13年間の危機の中で最も人道的な状況が悪化している」とされています。ガザやイラン、ウクライナの動向に気を取られるあまり、シリアに関する情報はしばしば見落とされがちです。
このような状況において、青山教授は「忘れ去られつつあるシリア」の現実を訴え、復興に向けた道筋を探る重要な機会だと強調しています。
青山教授のプロフィール
青山弘之教授は、1968年に東京で生まれ、東京外国語大学を卒業した後、一橋大学大学院で博士号を取得しました。これまでシリアを中心とした現代中東地域の政治や歴史について数多くの著書を執筆してきました。その中でも『混迷するシリア』や『ロシアとシリア』は特に有名で、シリアに関する深い洞察を提供しています。
また、Webサイト「シリア・アラブの春顛末記」も運営し、幅広い情報発信を行っています。青山教授とのディスカッションを通じて、参加者は複雑な中東地域の現状とその未来について深く考察することができるでしょう。
参加方法と関連イベント
参加希望者は、事前にイベントの詳細ページから申し込みが必要です。参加者にはYoutubeのライブ配信URLが送られます。さらに、10月4日にはUN-HABITATの高林博史氏を招いた関連イベントも予定されています。参加者は、シリア支援の方向性や国際支援が減少する中での活動についても考えることができます。
シリアの復興とその未来について共に考える機会となるこのイベントに参加し、私たちの考えや行動がどのようにシリアに影響を与えられるかについて、共に学び、考えていきましょう。