工芸から派生した芸術
2024-09-17 16:00:15

京都で体験する伝統と現代の融合展「工芸から派生した芸術」

京都での展覧会「工芸から派生した芸術」



京都のギャルリーためながで、9月28日から11月4日まで、特別展「工芸から派生した芸術」が開催されます。これまで14回目を迎える「ニュイ・ブランシュKYOTO」の一環として催されるこの展覧会では、日本の伝統工芸である漆芸を中心に、五人の優れた漆作家によるアート作品を紹介します。

本展では、工芸と美術の違いについて深く考えさせられる機会です。広辞苑によれば、工芸品は「芸術的要素を含む工作物」として位置づけられていますが、実際には日常使用されるものが多く、美術品は観賞用です。漆作家たちは、日常的な工芸技術をもって芸術的な表現に取り組んでおり、しばしば工芸と芸術の境界が曖昧になります。この展覧会では、漆の技術を背景に持ちながらも、純粋に芸術作品として展示されることが期待されています。特に、工芸を通じて培われた高度な技術が、作家の独自の感性や世界観にどう反映されているかが注目されます。

参加作家は、村本真吾、松島さくら子、五月女晴佳、柞磨祥子、隗楠の5名です。彼らの作品は、それぞれのアプローチで漆の美しさを探求し、視覚的なアピールとともに、背景にあるストーリーも感じさせるものばかりです。

作品紹介



  • - 村本真吾の「枝羽-梢の華-」は、軽やかさと艶やかさを兼ね備えた作品で、自然界の美に対する深い感受性が表れています。この作品は、竹と漆を使い、偶然と必然に基づいて創り出された美しい曲面が特徴です。

  • - 松島さくら子の「inherent elements II」は、宇宙や自然からインスパイアを受けたダイナミックな造形が目を引きます。彼女は、乾漆技法を用いて自由な発想を具現化し、ボディジュエリーの創作にも力を入れています。

  • - 五月女晴佳の作品「粧う」は、漆を通じて化粧の二面性、「美しく粧う」と「覆い隠す」をテーマにしています。唇をモチーフとした作品が、彼女の独特な視点を反映しています。

  • - 柞磨祥子の「Koimari 10」は、闇に溶け込むような深い漆の黒と、古来の日本人の美意識が融合した現代彫刻です。彼女は特に「陰翳」に注目し、漆の光沢が持つ魅力を存分に引き出しています。

  • - 隗楠の「Powerful」は、革を用いた作品で、自然の力強さを表現しています。革と漆のコンビネーションによって造られる独特の形は、とても生命力を感じさせます。

展覧会の詳細


「工芸から派生した芸術」は、ギャルリーためなが京都で行われ、会期中は毎日11:00から19:00まで開かれています。入場は無料ですが、幅広い観客に楽しんでいただけるよう、多くの作品が展示されています。

伝統的な漆芸の技法を基に、現代の感覚で再解釈された作品が集結するこの展覧会は、芸術と工芸の新たな可能性を探る絶好の機会です。この機会にぜひ、漆の魅力を体験してみてはいかがでしょうか。新しい発見が待っていることでしょう。

具体的な情報


  • - 会期: 9月28日(土)~ 11月4日(月・祝)
  • - 会場: ギャルリーためなが京都
  • - 住所: 京都市東山区上堀詰町265-7
  • - 電話: 075-532-3001
  • - ウェブサイト: www.tamenaga.com

この展覧会を通じて、日本の伝統工芸を受け継ぎ、未来へと発展させる多くのクリエイターたちの情熱に触れてみてください。


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会社情報

会社名
株式会社ギャルリーためなが
住所
東京都中央区銀座7-5-4毛利ビル1F
電話番号
03-3573-5368

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