未来創生3号ファンドがAlloyed社への投資を実施
スパークス・グループ株式会社(以下、スパークス)は、2021年10月に設立された「未来創生3号ファンド」を介して、合金設計と製造を行う英国のスタートアップ、Alloyed Limited(本社:オックスフォードシャー州Yarnton)に投資を行ったことを発表しました。今回の投資金額は非公開ですが、Alloyed社の新たな製造拠点の拡大と組織の強化に使われる予定です。
Alloyed社とは
Alloyed社は、オックスフォード大学の20年以上にわたる合金研究を基にした企業であり、2017年に設立されました。彼らは独自の合金設計を行うシミュレーション技術や、金属3Dプリンターを用いて製品を製造するための特別なソフトウェアの開発を行っており、これにより高品質な合金製品を効率良く生み出しています。今回の資金調達により、彼らはさらに先進的なデジタルものづくりの実現を目指しています。
未来創生ファンドについて
未来創生ファンドは、スパークスを運営者として、さまざまな企業に革新技術の開発を支援しています。1号ファンドは2015年に開始され、トヨタ自動車株式会社と三井住友銀行を含む20社以上からの投資を受けて、総額約135億円の運用が行われています。ファンドの主な焦点は「知能化技術」「ロボティクス」「水素社会の実現に向けた技術」であり、世界各地の約50社に投資を行っています。
その後、未来創生2号ファンドが設立され、新たに「電動化」や「新素材」分野も投資対象に加えられました。そして2021年10月には、環境問題への対応として「カーボンニュートラル」を投資のひとつの柱とする未来創生3号ファンドの運用がスタートしました。
2024年10月末時点の運用資産の総額は、1号、2号、3号ファンドを合わせて1,135億円に達しており、これまでの実績も含め、これからのさらなる成長が期待されています。
デジタルものづくりの未来
Alloyed社の投資は、これからの産業において重要な役割を果たすと考えられます。特に、3Dプリンター技術は製造業に革命をもたらし、複雑な部品を短時間で製造できる能力が求められています。この技術によって、製造コストの削減や製品の多様化が可能になるとともに、環境への負担も軽減される可能性があります。
スパークス・グループの姿勢は、ただの資金提供に留まらず、国内外の企業と連携しながら技術革新を促進し、持続可能な社会を実現するためのサポートを行うことにあります。Alloyed社とのパートナーシップにより、デジタルものづくりの未来に貢献できることが期待されています。