消費税増税後の家計への影響と切ない節約術の実態とは

2019年10月に消費税が8%から10%に引き上げられ、私たちの家計にも影響を及ぼしています。この増税によって、私たちはどのような影響を受け、どんな節約を強いられているのでしょうか。最近、ライフネット生命が行った調査から見えてきた実態を紹介します。

増税による負担と節約目標

アンケートに参加した1,000人に対して行った調査によれば、増税により家庭がどれくらいの負担を感じているかを聞いたところ、月々の増加額の平均が約5,655円となりました。特に、子どもを持つ家庭ではその影響が大きく、約6,829円と算出されました。このことから、家庭の中で敏感に増税の影響を感じている層が存在することが分かります。

このような増税の影響を受けて、同様のアンケートにおいて多くの人々が月々の節約目標を設定していることが分かりました。全体の平均節約目標額は約6,766円であり、子どもを持つ家庭は8,193円となっています。このように、家計を見直さざるを得ない状況にあるのです。

家計の見直しと実態

消費税増税後、多くの人々がどのような見直しや節約を行ったのかも興味深い結果が浮かび上がりました。「特になし」との回答が42.9%と最も多かったものの、次いで「キャッシュレス決済での買い物」（26.5%）や「家計の見直し・節約」（19.7%）が続きました。

実際に見直した家計費の中では、最も多く見直しが行われたのは「食費」で49.2%でした。続いて「外食・飲み会費」（47.7%）や「衣類・雑貨費」（36.5%）も見直されたと回答されています。この結果から、日常の生活に直結する費用に対する見直し意識の高さが伺えます。

切なくなった節約術

さて、節約を実施する前に、時として「切なさ」を感じることがあります。ライフネット生命の調査では、実践して切なくなった節約術として、「食費の見直し」が1位に選ばれました。回答の中には、「昼食を抜く」「野菜だけの食卓」といった声もあり、実際の生活が困窮している様子が感じられます。

2位には「水道代を削減する」が上がり、「水シャワー」によって温水の使用を控えようとする試みが見られました。3位は「光熱費の削減」であり、具体的には「ティッシュを半分に使う」といった工夫が語られています。

また、ほかの回答には「スーパーの割引シールを待つ」「もやし生活」という声もあり、中には「肉や魚を買えない生活」など、切実な思いを伝えているものもありました。このような実績から、節約の影響がどれほど家庭に及んでいるかを知ることができます。

今後の見直しへの意向

今後実施したい節約策としては、「格安スマホへの乗り換え」が最も多いことからも分かるように、通信費の見直しへの関心が高まっています。また、「ふるさと納税」や「電力会社の乗り換え」といった選択肢によって、家計を助ける手段を模索する動きも見られました。特に、子どもを持つ家庭の中では保険の見直しに関する意識も強く、支出削減に努めている様子がうかがえます。

このような節約の実態や人々の声は、私たちが今後どのように家計を運営していくかの指針となることでしょう。消費税の増税が私たちの生活に与えた影響、そしてそれに対抗するための人々の努力は、ますます重要なテーマだといえます。