能登の被災者を支援する「心人」の活動について
能登半島を震源とする地震や、その他の災害に伴い、被災地の支援が重要視されています。「心人(こころびと)」と名付けられたボランティア活動は、株式会社ナリス化粧品が中心となり、被災者へハンドマッサージおよびメーキャップなどの施術を通じて心のケアを行うものです。この活動は、2011年の東日本大震災以来続けられており、熊本地震や能登半島地震でも多くの被災者とふれあってきました。
ハンドマッサージの重要性
過去の災害を受けて、ナリス化粧品は元々物資の提供だけでなく、精神面に寄り添う支援の必要性に気づきました。被災者が抱える心の負担は時間とともに変化し、継続的なサポートが不可欠です。「心人」という活動はその一環として、被災地でのマッサージサービスを通じて、心温まる時間を提供しています。
最近の活動では、特に能登半島での施術が行われ、ハンドマッサージとアロマセラピーを通じて、59名の被災者とふれあう機会がありました。彼らの心のこわばりを解し、安らぎのひと時を提供することがボランティアの目指すところです。
ユニークな体験の共有
参加者が実際の施術を通じて感じるのは、心の支えは「触れることから生まれる」ということです。多くのボランティアが最初は不安を持ちながら参加していますが、施術を続けるうちに被災者と自然に会話が生まれます。触れ合いを通じて、被災者が抱える苦労や不安を少しでも感じ取り、寄り添う姿勢が大切です。
なかには、普段身近な人には話せないことを、「心人」のボランティアには気楽に話せると感じる被災者もいます。その瞬間に、心の負担が少しでも和らいでいるのを感じるのです。また、施術を受けた後に「気持ち良かった」と感謝の言葉をいただくことが、ボランティアの励みとなります。
これからの活動への期待
「心人」の活動は、今後も続く予定であり、次回は7月と9月に開催される予定です。この活動に参加する社員も増えており、初めてハンドマッサージに挑戦する者や、何度も参加して経験を積む者がいます。少しずつでも、被災者とのコミュニケーションを通じて、彼らに寄り添うことができるのはとても価値のある時間です。
また、参加者には、施術以外にも健康食品の提供や、ハンドマッサージに使用できる乳液、さらには純水などのちょっとしたお土産も用意されています。これにより、物質的な支援を超えた心の支援が実現されます。
「心人」の資格と提供する価値
さらに、「心人」で活動するボランティアは、ナリス化粧品が設立した一般社団法人日本介護美容セラピスト協会の認定を受けたセラピストやエステティシャンが主となっています。これにより、マッサージやメイクなどを通じた「肌に触れるケア」を実施し、高齢者を支える活動もしています。
人々が触れ合うことで安心感が得られ、心のケアができる効果を持つハンドマッサージは、被災地の人々にとって必要な支援です。そして活動の中で芽生えるコミュニケーションは、地域のつながりを育む重要な要素となっています。ナリス化粧品の「心人」は、今後もその活動を続け、より多くの人々に癒しを提供していくことでしょう。