AI技術を駆使した建設業務の効率化
日本全国で年間300棟のプロジェクトを手がけるネクストイノベーション株式会社が、現場監督の業務負担を減らすためにAI施工管理サービス「zenshot」を全ての工事現場に導入しました。この取り組みにより、業務の効率化が図られ、現場環境の改善が期待されています。
「zenshot」の導入背景
ネクストイノベーションは、「幸せ創造のイノベーション企業であり続ける」という理念のもと、不動産売買や住宅の新築・増改築を行なっています。特に東京を中心とした首都圏や愛知での地域密着型営業が強みで、グループ全体で年間300棟という多くのプロジェクトを抱えるまでに成長しました。
しかし、この成長過程において現場監督の移動量が増加し、非効率的な移動時間が他の業務に影響を及ぼす課題が浮上。特に、若手の現場監督にとっては大きなプレッシャーとなり、業務の効率化や働きやすい環境が求められています。このような背景から「zenshot」というAIサービスが試験導入されたのです。
導入の具体的なメリット
「zenshot」により、現場の情報を360度カメラで可視化することで、遠隔からでもリアルタイムに現場の状況が把握できるようになりました。これによって、以下のような多くのメリットが得られています。
- - 移動時間の削減: 監督が現場に行く回数が減り、特に東京の交通状況を考慮すると、移動時間が大幅に短縮される結果となりました。
- - 顧客満足度の向上: お施主様からの急な相談にも、記録画像を活用して迅速かつ的確に応えられるようになり、顧客満足度も向上しています。
- - 業務の共有と負担の軽減: 現場監督だけでなく、設計者や営業担当、管理職も現場状況を把握することが可能になり、業務のプレッシャーを分担し、全体的な品質向上が期待されています。
- - 拠点間でのフィードバックの向上: 豊富なデータを全拠点で共有することができ、施工の標準化や安全対策に役立つと考えられています。
現場の声
現場からも「zenshot」を高く評価する声が寄せられています。専務取締役の川名真治氏は、従来の可視化ツールと比べて「撮影が簡単で、現場監督が安心して任せられる」という点を強調し、全拠点導入に至る理由を明かしました。また、自身も現場監督だった経験から「今後の建設業界はDXやAIの活用で進化する必要がある」という強い信念を持っていることが伺えます。
主任の山家由大氏は、忙しい時には一人で複数棟を担当する中で「zenshot」による撮影を現場の職人に任せられるようになり、優先順位をつけて効率的に業務を進められるようになったと語ります。このように、多くの現場監督がこの技術に助けられ、業務が円滑に進むようになっています。
まとめ
「zenshot」は、現場の可視化を通じて建設業界に新たな風を吹き込んでいます。AIを活用することで、業務効率の向上を図り、働きやすい環境を実現するこの取り組みから、今後も目が離せません。全国に広がるこのプロジェクトがどのように発展していくのか、引き続き注目したいです。