CLTパネルの新たな可能性
2024-12-04 19:06:56

初のCLTパネル工法を用いたカーディーラーが千葉に登場

日本初のCLTパネル工法のカーショールーム誕生



千葉県匝瑳市に、ライフデザイン・カバヤ株式会社が運営する日本CLT技術研究所に加盟している株式会社ハヤシ工務店によって設計・施工された、日本初となるCLTパネル工法を用いたカーショールームが完成しました。この施設は、11月12日に完成見学会を開催し、多くの来客を迎えました。

CLTパネル工法とは?



CLT(クロス・ラミネーテッド・ティンバー)パネル工法とは、木材を層状に接着したパネルを用いた建築方法で、強度や耐久性に優れる特長があります。今回のプロジェクトでは、日本CLT技術研究所オリジナルの「LC-core構法」が採用されており、効率よくパネルを配置することで、9mのスパンを持つ無柱空間を実現。どこまでも広がる空間は、訪れる人々に圧迫感を与えることなく、開放感を感じさせています。

空間の特長と施工の工夫



このカーショールームの天井には約10mもの大判のCLTパネルが使用されており、施工の簡素化が図られています。また、整備工場や事務所を併設した店舗は、機能性を持ちながらも美しい木のインテリアが光る魅力的な空間となっています。開放的な約6mの階高と相まって、来場者に快適な環境を提供する設計には、ハヤシ工務店の拘りが見え隠れします。

見学会の反響



CLT建築に触れる機会を持つことは、設計・施工の関係者だけでなく、一般の方々にとっても新しい経験でした。構造見学会には約100名が参加し、竣工の見学会には24名の専門家や行政関係者が参加。CLT建築のメリットやその特性に直接触れることで、参加者は新たな建築の可能性を感じていました。特に、木造建築の脱炭素社会への貢献という観点からも、非常に注目された見学会でした。

未来のCLT建築へ向けて



また、この施設は林野庁によるCLT活用建築物等実証事業の一環として設計・施工されており、木材の利用を促進する法律が施行された後の初めての大きなプロジェクトとなります。このカーショールームは、今後のCLT建築のプロトタイプとして非常に重要な位置付けを持ち、大空間の施工が可能であるというメッセージを広めることが期待されています。

ハヤシ工務店の代表は、「CLTの特性を最大限に活かし、持続可能な建築技術を探求し、将来的には4階建ての木造建築にも挑戦したい」と語っています。また、完成したショールームからは、鉄骨やコンクリートと比較した際の軽量性や施工性の良さも再認識されており、今後の設計と施工の自由度を追求する意欲が感じられます。

物件の概要



この新たなカーショールームの工事名称は「Honda カーズ東総 匝瑳店」。敷地面積は5560.62㎡、建築面積は1116.44㎡、延床面積は1061.67㎡で、木造の1階建てです。主に使用される木材は国産のスギで、一部ヒノキも使用されています。これにより、地域の特性を活かした持続可能な建築が実現されています。事業主は株式会社ホンダカーズ東総、設計は栗本建築設計監理事務所が手掛けています。

まとめ



このプロジェクトは、木材の利用の重要性を再確認する良い機会であり、今後のCLT建築の普及に向けた先駆けとなるでしょう。地球環境に配慮した建築が求められる今日、この新しいショールームはその変革の一助となることが期待されています。


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会社情報

会社名
日本CLT技術研究所
住所
岡山県岡山市北区中仙道二丁目9-11
電話番号
086-246-6667

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