ビニールカーテン売上日本一
2024-02-28 18:00:02
電気代高騰を逆手に取った戦略!ビニールカーテン売上日本一企業の成長秘話
電気代高騰を逆手に取った戦略!ビニールカーテン売上日本一企業の成長秘話
近年、多くの製造業が厳しい経営環境に直面する中、東京都千代田区に本社を置く石塚株式会社は、2023年度、前年度比約4倍もの問合せ増加と粗利率過去最高を達成するという快挙を成し遂げました。その背景には、電気代高騰への巧みな対応と、徹底した選択と集中戦略がありました。
売上至上主義からの脱却と選択と集中
同社の取締役就任(2012年)以降、熊谷社長は社内改革に着手。従来の売上重視から利益重視へと経営体制を転換しました。特に2018年の社長就任以降は、利益率の低い文具・雑貨のOEM事業からの撤退を断行し、リソースをビニールカーテン事業に集中。その結果、ビニールカーテン市場における売上日本一を獲得、さらなる事業領域拡大と付加価値向上によって利益率の大幅な改善を実現しました。
この転換は、中小製造業が抱える共通の課題である「売上至上主義」からの脱却と言えるでしょう。従来の「薄利多売」では、従業員の負担増加と品質低下を招きかねません。石塚株式会社は、粗利率を重視することで、持続可能な企業経営を目指しました。
WEBマーケティング強化と新製品開発
選択と集中戦略の一環として、文具・雑貨部門の社員6名をビニールカーテン部門へ配置転換。さらに、WEBマーケティング専門部署を新設し、積極的な顧客獲得に努めました。その結果、WEBからの問合せ数は前年比3倍に増加。
2023年5月には新製品「ecoスリットカーテン」を発売。スーパーやコンビニなどの小売店向けに開発されたこの製品は、わずか5ヶ月で200店舗以上への導入を実現し、販売目標の2倍を達成するなど、大きな成功を収めました。
電気代高騰と猛暑が追い風
2023年の電気代高騰と記録的な猛暑は、工場や物流施設における省エネ対策の需要を急激に高めました。その結果、ビニールカーテンへの問合せ数はさらに増加。これらの外的要因も、石塚株式会社の成長を後押しする形となりました。
ワンストップ体制と積極的な広報活動
創業以来、塩化ビニール(PVC)製品を扱う石塚株式会社は、これまでビニールカーテンの材料販売や加工までを事業領域としてきました。しかし、2022年からは施工までを一貫して請け負う体制を構築。顧客にとって利便性の高い「ワンストップサービス」を提供することで、時間やコストの削減、円滑なコミュニケーションを実現しました。
また、従来の内製化されていた広報活動を専門会社と連携することで強化。メディアを活用した積極的な情報発信により、企業認知度向上と新製品の販売促進に成功しました。
未来への展望:リサイクル事業と経営コンサルティング
石塚株式会社は、今後の事業展開として、手帳カバーのリサイクル事業への新規参入を発表。自社製品である手帳カバーをリサイクルし、新たな製品へと再生させることで、SDGsへの取り組みを強化します。
さらに、中小企業の事業承継問題に着目し、経営コンサルティング事業にも着手する計画です。3世代に渡る事業承継の経験とノウハウを活かし、多くの企業の課題解決に貢献していく方針です。
まとめ
石塚株式会社の成功は、時代の変化に対応した柔軟な経営戦略と、徹底した顧客志向、そして社員の努力の賜物と言えるでしょう。今後も同社の更なる発展に期待が高まります。
会社情報
- 会社名
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石塚株式会社
- 住所
- 東京都千代田区神田和泉町2-29
- 電話番号
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03-3863-4710