ニッセイ・キャピタルがSORA Technologyに出資
ニッセイ・キャピタル株式会社が、サステナビリティ課題解決ファンド1号を通じて、SORA Technology株式会社に出資したことが発表されました。SORA Technology社はドローンとAIを駆使した新たなマラリア対策に注力しており、その成長に向けたパートナーシップが生まれました。
SORA Technologyの事業内容
SORA Technology社は、マラリアの主な媒介者である蚊の幼虫であるボウフラが生息する水たまりに、効率的に殺虫剤を散布する技術を開発しています。これにより、マラリアの感染拡大を防ぎ、公衆衛生の改善を目指しています。
近年、マラリアは特にアフリカで深刻な問題となっており、毎年2億人以上が感染し、そのうち約60万人が死亡しています。この状況を打破するため、SORA Technology社はボウフラの繁殖地を特定し、集中して殺虫剤を散布するLarval Source Management (LSM)という手法に注目しています。
出資の背景と意義
現行のLSMでは人力で水たまりを探し、無作為に殺虫剤を散布するため、費用対効果が低く、普及が難しいという課題がありました。しかし、SORA Technology社はドローンを用いて、特定の温度や水深の条件を満たした水たまりを効率的に検出しています。さらに、AIを活用してボウフラ発生リスクの高い水たまりを特定し、狙いを定めた殺虫剤散布を行うことで、高い効果を上げています。
この事業によって、マラリア感染の抑制に貢献し、公衆衛生の改善を図るとともに、医療費や経済的損失を軽減することが期待されています。また、無駄な薬剤散布を削減することで、水圏エコシステムの保全にも寄与し、水資源の汚染防止にも繋がるのです。これらの理由から、ニッセイ・キャピタルは出資を決断しました。
SORA Technologyについて
- - 設立時期: 2020年6月
- - 所在地: 愛知県名古屋市西区那古野2-14-1 なごのキャンパス
- - 代表者: 金子洋介
- - ウェブサイト: SORA Technology
ニッセイ・キャピタル株式会社について
- - 設立: 1991年4月
- - 資本金: 30億円
- - 株主: 日本生命保険相互会社100%
ファンドの詳細
- - 名称: ニッセイ・キャピタル サステナビリティ課題解決ファンド1号
- - 設立日: 2023年4月
- - ファンドの金額: 30億円
- - 運用者: ニッセイ・キャピタル株式会社
- - 出資者: 日本生命保険相互会社、ニッセイ・キャピタル株式会社
- - 出資金額: 1社あたり1千万~1億円程度
- - ファンド期間: 18年
SORA Technology社の事業は、現在の深刻なマラリア問題に立ち向かい、より良い未来を築くための一助といえます。今後の展開にもぜひ注目したいところです。