株式会社ティービーアイの新しいサーマル監視カメラ
株式会社ティービーアイは、東京貿易グループの一員として、リチウム電池の異常発熱を即時に検知することができるサーマル監視カメラ「TNO-C3012TRA」の販売を開始しました。このカメラは火災のリスクを軽減することを目的に設計されており、特に工場や廃棄場といった危険区域での使用が期待されています。
リチウム電池のリスク
リチウムイオン電池は、その優れた性能から多くの電子機器に使用されていますが、一方で事故の原因になることもあります。過去5年間で、1860件のリチウム電池関連の事故が報告され、そのうち約80%が火災を伴うものでした。特に夏季には気温の上昇により、事故が増加します。これに対処するためには、異常発熱を早期に検知することが必要です。
TNO-C3012TRAの特長
1. 非接触での温度検知
このカメラは、‐40℃から550℃までの温度を非接触で検知することができます。これにより、人が近づきにくい工場の高温設備や危険区域でも、最大で80メートル先の温度上昇を捉えることが可能です。さらに、最大10点のアラーム条件を設定できるため、細かい温度管理が行えます。
2. 可視困難な環境での対応
意外にも、視界が悪いことは監視業務の大敵です。しかし、このカメラは物体が放つ遠赤外線を利用して対象を検出するため、暗所や霧、煙の中でも対応可能です。これにより、さまざまな環境条件においても高いパフォーマンスを発揮します。
3. AIによる判別機能
AI機能が搭載されており、人や車両を適切に判別することができます。これにより、危険区域に対する侵入に関しての適切な防犯アラートが可能になります。特に新たなインフラを整備している場所では、早期の対応が重要です。
4. PTZカメラとの連携
ティービーアイの別製品、PTZカメラ「QNP-6250R」とシームレスに連携することができ、異常ポイントを詳細に撮影することが可能です。このカメラは光学25倍のズーム機能を持ち、広範囲の監視を実現します。
ティービーアイの今後の展望
ティービーアイは、今後もAIと監視技術の融合により、新しいセキュリティソリューションを提供していく方針です。安全・安心な社会を実現するために、革新的な技術とサービスの開発に努めています。
結論
サーマル監視カメラ「TNO-C3012TRA」は、リチウム電池に関連する火災リスクを軽減するための強力なツールとなるでしょう。監視カメラとしての機能だけでなく、実際の危険を未然に防ぐための先進技術を持つこのカメラは、多くの産業界にとって重要な要素となることが予測されます。