ITD Lab株式会社(本社:神奈川県横浜市)は、8月1日付で自動運転の国際団体であるAutoware Foundation(AWF)に加盟しました。AWFは自動運転の業界標準を目指す団体で、無償で使用できる自動運転OS「Autoware」の普及を推進しています。ITD Labは「PREMIUM」会員として、ステレオカメラを通じてAWFへの貢献が期待されています。
ITD Labの開発したステレオカメラは、高解像度で物体の形状を把握し、物体までの距離を60FPSで計算することができます。従来のLiDARや単眼カメラとは異なり、すべての計算がカメラ内蔵のFPGAチップで行われるため、リアルタイムで高品質な情報を提供します。これにより、自動運転システムの視覚的な役割を担うことができるのです。AWFの理事であり、ティアフォーの創業者である加藤真平氏は、ITD Labのステレオカメラの技術に高い期待を寄せています。
ITD Labのステレオカメラは、小型で低消費電力、軽量かつ高速応答性を持つため、様々な分野での使用が見込まれています。このカメラは、自動車やドローン、建機、ロボットなどの衝突防止や自動運転に欠かせないデバイスです。ITD Labの代表取締役会長である実吉敬二氏は、スバル・アイサイトで使用されているステレオカメラの発明者であり、その技術を駆使してステレオカメラの開発を行ってきました。
同社のステレオカメラは、SAD(Sum of Absolute Difference)方式を採用しており、これにより高精度の距離計算が可能となっています。SGM(Semi Global Matching)方式よりもアルゴリズムが簡素化され、必要なコンピュータパワーが少なく済むため、コストや消費電力を抑えることができます。また、ITD Labのステレオカメラは、自動で調整・補正を行う機能も搭載しており、これによって環境の変化にも柔軟に対応することができます。
自動運転技術は、レベル4やレベル5では、自動運転システムが衝突を回避する責任を負うため、高精度の判断能力が求められます。従来のLiDARや単眼カメラではその要求に応えることが難しく、開発が進まない現状があります。ITD Labのステレオカメラは、高フレームレートで物体の輪郭と距離情報を提供できるため、自動運転システムの「眼」としての役割を果たすことができます。この技術を活用することで、ディープラーニングを用いたAIと組み合わせ、真の自動運転システムの実現が期待されます。自動運転技術の進化がITD Labによって加速することに期待が寄せられています。
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