アガサがARCHIMED社と提携し、グローバルな治験管理を加速

アガサ、ARCHIMED社と戦略的パートナーシップを締結

治験や品質文書の管理を行うSaaS「Agatha」を展開しているアガサ株式会社が、ヘルスケア分野に特化したグローバル投資企業ARCHIMED社との間で戦略的なパートナーシップを結びました。この提携は、アガサのグローバルな展開を加速させるための資金調達によるものであり、両社の未来志向のビジョンが融合した重要な一歩です。

アガサについて

アガサは、医療機関や製薬企業が治験及び品質関連文書を安全にデジタル管理できる「Agatha」を提供しています。これは、国内市場のみならず、世界市場においても多数の導入実績を有し、特に日本では製薬企業の約80%が利用しています。さらに治験実施医療機関は、1,100社以上にのぼり、「Agatha」のユーザー数は2024年には5万人を超えると予測されています。このように、アガサのプラットフォームは、業界全体の業務効率や安全性を飛躍的に向上させる貢献を果たしています。

アガサは、デロイトトーマツグループが発表した「Technology Fast 50 2024 Japan」で、過去3決算期の売上高成長率175%を記録し、29位にランクインしました。このような成長は、日本におけるアガサのテクノロジーや市場における強固な地位を物語るものです。

ARCHIMED社との提携の背景

ARCHIMED社はヘルスケアIT分野における知見と国際的なネットワークをもつ企業で、2022年からアガサの成長戦略に注目していました。具体的には、アガサの革新的な技術や国内市場での地位、将来の成長の可能性に大きな期待を寄せています。2024年には、東京オフィスを設立し、アガサとのさらなる連携強化を図る予定です。

この提携を通じて、アガサは、日本市場での成功を武器に欧米市場でのプレゼンスを拡大し、地域ごとの営業戦略や事業開発を強化していく計画です。2030年までに、現在の日本市場依存度を減少させ、収益の地域バランスを最適化することを目指しています。

今後の展望

提携後、アガサは以下の三つの重点分野で取り組む予定です。

- グローバル展開の加速：日本市場での成功を基盤に、特に欧米市場におけるシェア拡大を図ります。新たな営業やマーケティング戦略の制定を行い、すでに展開している16カ国での事業をさらに強化する方針です。

- R&Dの強化：AI技術を活用したドキュメント管理機能の向上や、顧客データの二次利用を進めることにより、治験や品質管理業務のさらなる効率化を図ります。ユーザー体験を向上させるUI/UXの改善や新機能の追加も進行中です。

- 組織体制の拡充：グローバルな市場に対応するために、国内外の人材採用を強化し、営業や開発チームを拡充させる計画です。各地域でのローカルチーム強化によって、顧客に対する対応力を高めていきます。

ARCHIMED社のマネージング・パートナーであるVincent GUILLAUMOT氏は「アガサの成長を5年以上注視してきました。今回の提携により、当社はアガサの欧州における事業拡大を支援していく所存です。」と述べています。

一方、アガサの代表取締役社長、鎌倉千恵美氏は、「ARCHIMED社をパートナーとして迎えることができ、大変光栄です。日本市場での成長を礎に、世界中の医療機関や製薬企業をつなぐ平台を実現に向けて、さらなる成長を加速します。」と期待を寄せています。

この新たなパートナーシップを通じて、アガサは世界中の医療機関や製薬企業を一層強固に結びつけるリーディングプラットフォームとしての役割を果たしていくことでしょう。