為末大氏が語るAI時代の運動能力低下と子どもたちの未来

AI時代の運動能力低下と子どもたち

2024年9月11日に開催されるオンラインイベント「AI時代の運動能力低下への悲鳴」では、元陸上選手の為末大さんとノンフィクション作家の石井光太さんが登壇します。このイベントは、石井さんの著書『ルポスマホ育児が子どもを壊す』の刊行を記念したものです。

この書籍では、スマートフォンの影響を受けた子どもたちの身体能力の低下やコミュニケーション能力の変化について詳しく描かれています。特に、コロナ禍を経て、子どもたちがどのように変わりつつあるのかを考察。現代の子どもたちは、身体的な動きが制限されているだけでなく、社会的なつながりを持つことにも苦労しています。

為末さんは、「走る哲学者」として知られ、人間の成長に関する5つの段階を提唱しています。昨年の著作『熟達論』は多くの人に支持され、人間の基本的な運動能力の重要性を訴えました。彼は子どもたちの運動能力の低下についても非常に深い見識を持っています。実際、この現象はスポーツ庁の調査結果にも表れています。通常の日常生活の中でも、両手を使った運動ができなくなっている子どもたちが増加しており、転倒時に顔から倒れてしまったり、雑巾掛けすらできない子どもたちがいることは、心配される問題です。

石井光太さんは、200人以上の教育現場の関係者からのインタビューを通じて、子どもたちのリアルな姿を描き出しています。保育園から高校までの子どもたちの実態は、一般の大人には理解しにくい部分も多く、今回のイベントでは為末さんがその現実を丹念に掘り下げ、石井さんに質問する形で展開される予定です。

このイベントは、教育関係者や子育て中の親、そしてスポーツに関心のある人々にも非常に有意義な内容となることが期待されます。スマホがもたらした影響を考察し、子どもの運動能力やコミュニケーション能力の現状を理解するための絶好の機会です。