アート体験の新拠点
2025-09-08 17:54:59

東京で新しいアート体験を提供するろうナビゲーター養成プログラムが始動

東京で新しいアート体験を提供するろうナビゲーター養成プログラムが始動



東京都と公益財団法人東京都歴史文化財団 アーツカウンシル東京が協力し、2025年度からのろうナビゲーター養成プログラムを開始します。このプログラムは、日本の文化施設におけるろう者によるナビゲーターの必要性に着目し、対話型鑑賞を通じて美術館や博物館での活動を目指すものです。

プログラムの背景


日本のアートシーンにおいて、ろう者が鑑賞体験をリードする事例は限られています。手話を基盤にした鑑賞スペースもまだ整備されていないのが現状であり、これを改善するために日本でのろう者の役割が重要であると考えられています。彼らが、自身の感覚や視点を生かして作品を語り合い、共有できる環境を整えることが、今後の芸術文化において不可欠です。

養成プログラムの概要


2025年度より、アート・コミュニケーション研究センター(ACC)との共同で、「ろうナビゲーター」の育成プログラムが開催されます。以下は講座の詳細です。

  • - 開催日
- 第1回:2025年10月4日(土)、5日(日)
- 第2回:2025年12月6日(土)、7日(日)
- 第3回:2026年1月17日(土)、18日(日)
  • - 時間:各日 10:30~16:00(昼食休憩1時間)
  • - 会場:アーツカウンシル東京(東京都千代田区九段北4-1-28)

参加者は、全3回(6日間)の講座を通じて対話型鑑賞の手法を学び、より良い鑑賞体験を提供できるナビゲーターとしてのスキルを磨きます。

プログラムの進行内容


この講座では、参加者が作品にじっくり向き合い、ナビゲーターとしての土台となる「鑑賞力」を高めることを目的としています。各回において講師からのレクチャーに加え、「ACOP(Art Communication Project)」の4つのステップ「みる・かんがえる・はなす・きく」を用いたワークショップを実施し、実践を通じてスキルを高めていきます。

各回のテーマ


1. 対話型鑑賞の基本—対話型鑑賞って何だろう
2. 対話型鑑賞の実施者に必要な技術
3. 他者とともに問いを深める

参加資格と申し込み方法


このプログラムは、芸術文化分野に興味をもつろう者(年齢・経験不問)が対象です。定員は20名で、参加は無料。講座は対面でのみ実施され、手話通訳も提供されます。申し込みはPeatixを通じて行い、2025年8月28日から9月26日までの期間に受け付けられます。

講師の紹介


本プログラムを指導するのは、アート・コミュニケーション研究センターの所長である伊達隆洋氏です。彼は、対話型鑑賞の研究および実践において豊富な経験を有しており、全国の美術館や教育機関での多岐にわたる研修も行っています。

まとめ


ろうナビゲーター養成プログラムは、アートを通じてろう者のセンスや知識を活かし、共に鑑賞を楽しむ場を作ることを目指しています。この新しい挑戦が、文化施設での多様な鑑賞体験を提供し、より包括的なアートシーンの実現につながることを期待しています。


画像1

画像2

画像3

画像4

画像5

会社情報

会社名
公益財団法人東京都歴史文化財団
住所
東京都千代田区九段北4-1-28 九段ファーストプレイス8階
電話番号
03-6256-9967

トピックス(その他)

【記事の利用について】

タイトルと記事文章は、記事のあるページにリンクを張っていただければ、無料で利用できます。
※画像は、利用できませんのでご注意ください。

【リンクついて】

リンクフリーです。