東北アルフレッサ、医療機器商社を子会社化
東北アルフレッサ株式会社(本社:宮城県仙台市・福島県郡山市)は、2025年8月27日に医療機器専門の商社である東日本メディカルシステム株式会社(本社:宮城県仙台市)との間で株式譲渡契約を締結し、全株式を取得したことを発表しました。この動きは、同社が急成長を遂げる医療機器市場へのさらなる進出を図るための重要なステップとなります。
1. 背景と目的
アルフレッサグループは、「アルフレッサグループ中長期ビジョン」と名付けられた2032年度までの成長戦略を策定しており、その中でトータルサプライチェーンサービス(TSCS)を事業の中核として位置付けています。この戦略において、医療用医薬品の卸売部門における社内の取り組みを強化し、専業卸とのアライアンスを通じて「全国ネットワークの強化」を図ることが目指されています。
【出典1】アルフレッサグループ中長期ビジョンに関する発表
【出典2】25-27中期経営計画 Vision2032 Stage2に関する発表は、公式サイトでご確認いただけます。
東北アルフレッサは、地域医療に寄与する企業を目指しており、東北6県において医療用医薬品や医療機器、診断薬などの卸売事業を展開しています。一方、東日本メディカルシステムは宮城県と岩手県で約50年にわたり、医療機器の卸売事業に携わってきました。
2. 具体的な戦略
今回の株式取得により、東北アルフレッサは東日本メディカルシステムが提供しているCTやMRIなどの医療機器の販売エリアを拡大し、メディカル品の流通機能を強化することが期待されています。これにより、医薬品の導入から製造、物流、販売、さらには市販後の調査まで、グループ全体で効率的に行えるようになります。TSCSの進化と拡大を図ることで、医療段階ごとにより質の高いサービスを提供することができるでしょう。
3. 株式取得の詳細
株式譲渡契約が締結されたのは2025年8月27日で、株式の取得は2025年10月31日を予定しています。東日本メディカルシステムの創業は1975年2月1日で、今回の子会社化に伴い社名や本社所在地に変更はないとのことです。
4. 業績への影響と今後の展望
今回の株式取得は短期的には業績に大きな影響を与えないとされていますが、中長期的には会社全体の価値向上につながると考えられています。今後、進捗状況や新たな情報があれば適時お知らせする予定です。
この連携によって、地域医療のさらなる発展と、より良いサービスの提供が期待されています。医療機器市場は変化が激しい分野ですが、東北アルフレッサの一貫した戦略と取り組みは、地域医療にどのような影響を与え続けるのか、注目が集まります。