熊本県の世界文化遺産である「三池炭鉱万田坑」と「三角西港」が、2025年に登録10周年を迎えることを記念した特別な一年が始まります。これに伴い、県内外に向けた様々な記念事業が計画されています。
世界文化遺産「明治日本の産業革命遺産」
万田坑と三角西港は、「明治日本の産業革命遺産」の一部として、歴史的な重要性を持つ資産です。この遺産群は、日本が近代化を遂げる過程で、特に製鉄業や製炭業、造船業がどのように発展したかを示すもので、全国8県に点在しています。2015年にユネスコに登録されたこの遺産は、来る2025年に10周年を迎えます。
万田坑は、明治時代から昭和初期にかけて稼働した三池炭鉱の中核であり、日本の石炭産業の重要な拠点でした。国指定重要文化財に登録されている竪坑櫓や巻揚機室、そして当時の炭鉱電車などが展示され、見学できます。定期的に行われる解説ガイドや炭鉱電車の走行イベントも魅力で、多くの観光客に親しまれています。
三角西港は、1887年に開港された歴史ある港です。明治期には、三池炭鉱で産出された石炭がこの港から輸出され、日本の近代化に貢献しました。現在でも当時の面影を残す石積みの埠頭や洋風建築が多数残り、訪れる人々にその歴史を伝えています。
記念事業の内容
万田坑と三角西港の10周年を祝うため、様々なイベントや取り組みが計画されています。特設サイトが開設されるほか、記念ポスターやスタンプラリー、展示会など、来訪者に向けてその価値を再発信する活動が展開される予定です。
主なイベントの紹介:
1.
カードラリー – 各地の構成資産で入手できるカードを集め、レアカードをゲットするチャンス!
- 会期:令和7年7月1日~9月30日
- 場所:各構成資産関連施設
2.
スタンプラリー – 三池炭鉱万田坑や三角西港を巡ってスタンプ集め。
- 会期:令和7年7月19日~12月28日
- 場所:熊本県内
3.
記念パネル展 – 構成資産に関する歴史的展示や講演会も実施予定。
- 会期:令和7年9月23日~10月5日
- 場所:九州国立博物館
4.
食と体験イベント – 季節の豊かな食材を使ったバーベキューフェアを三角西港で開催。
- 会期:令和7年10月11日~12日
これらのイベントは、地域の歴史を再認識し、観光振興を図る良い機会となることでしょう。