最高級ブランド「輝（かがやき）」初セリ500万円でデビュー！加能ガニの新たな時代へ

最高級ブランド「輝（かがやき）」初セリ500万円でデビュー！

2023年11月6日、石川県漁協のかなざわ総合市場で開催された「蟹－１（カニワン）グランプリ」にて、石川県産「加能ガニ」の新たな最高級ブランド「輝」がデビューしました。初セリには選りすぐりの加能ガニが並び、その中で採用された１尾は、なんと過去最高額の500万円で落札されました。

この「輝」は、厳格な認定基準に基づき、数多くの加能ガニの中からたった一尾だけが「輝」として認定された特別な存在です。市場においては、重量や甲羅幅が厳しくチェックされ、脚の状態、身入り、傷や爪の有無、そして鮮度が徹底的に確認されます。このように、認定を受けるための条件が数多く設けられており、その中をクリアしたのは、約3万尾の加能ガニの中から生まれた奇跡的な１尾でした。

「蟹－１（カニワン）グランプリ」とは？

「蟹－１（カニワン）グランプリ」は、各船が選んだ自信のある活ガニを持ち寄り、最高の１尾を競い合うイベントです。今年の初セリには、豊富な尾数がエントリーされ、日が沈むころには加能ガニが頑張りを見せるシーンが展開されました。市場内には緊張感が漂い、待望の「輝」認定の瞬間を見逃さずにチェックする人々で賑わいました。

「輝」の誕生が意味するもの

商品化に向けたブランドの立ち上げには、石川県漁業協同組合の常務理事、福平伸一郎氏が尽力してきました。「数年前から構想してきたこのブランドについて、漁業者が一丸となって取り組んできた」と話す彼の言葉からは、このブランドへの強い思いが感じられます。今後は、県全体で加能ガニの認知度を高め、それを引っ張る存在として「輝」が期待されています。

初めての「輝」は蛸島漁港から輸送され、「第八丸一丸」の名を冠した漁船によって市場に届けられました。その認定を果たした際、約15名の買い手がその場に立ち会い、セリは高値でスタートし、瞬く間に価格が上昇。最後に500万円で落札され、その朱色の身を持つ「輝」を手にしたのは、石川県内で旅館業を営む百楽荘でした。

「輝」を手にした購入者の喜び

落札した百楽荘の代表は、今年の初セリで「輝」を手に入れられたこと自体が特別なことだと述べ、その満ち足りた表情が印象的でした。セリの最中はドキドキが止まらず、コロナ禍の影響で苦しんできた漁業者たちの努力の賜物として、このブランドがスタートしたことに感謝の意を表しました。今後は、全国の多くの人々に石川県の冬の味覚を楽しんでもらいたいという思いを抱いています。

初セリで見られたスーパースターとしての「輝」

初日の「輝」の受難は、29,520尾の加能ガニの中から生まれた唯一無二の存在であり、圧倒的な希少性を誇ります。これに選ばれたことにより、今後の加能ガニのブランド化とその知名度の向上が期待されます。石川県と漁業者が共に手を取り合い、さらなる発展への道を歩むその姿勢が際立っていました。

冬の味覚といえば、加能ガニです。「輝」はただのカニではなく、その名にふさわしい存在となるべく、一層の誇りと努力を持って育っていくでしょう。