京セラの新メタレンズ
2025-12-22 14:17:25

京セラが開発した新しいメタレンズが光学機器を変える!

京セラが新たに開発した革新的なメタレンズ



京セラ株式会社は、最先端のメタサーフェス技術を活用した新たな光学デバイス、メタレンズを開発しました。この革新的な技術により、光の波長ごとに集光位置を自在に制御することが可能となります。

特に注目すべきは、光学系のコンパクト化と、より立体的な映像表現が実現される点です。今回の成果は、2026年1月に米国ラスベガスにて開催される「CES 2026」で初公開される予定です。

メタレンズの特徴と技術的背景


1. 小型・軽量化の革新


メタレンズは、ガラスの表面に配置される微細な柱状構造、いわゆる“メタアトム”によって光を制御します。これにより、従来の光学レンズが通常必要とする1cm以上の厚さを1mm以下にまで薄くすることが可能になります。また、メタアトムの設計によって、波長や位相の制御などの複数の光学特性を一つのレンズに統合できるため、通常必要とされる多様な光学部品の数を大幅に削減できます。

この革新は、デバイス全体の小型化・軽量化に大いに貢献しており、消費者向けの製品開発においても大きな利点をもたらします。

2. 奥行き感のある映像表現


京セラの独創的なメタアトム設計技術により、メタレンズは光の色に応じて結像位置を変えるユニークな特性を持っています。具体的には、緑色の映像は奥に、赤色の映像は手前に結像されるため、異なる高さに映像を表示することが可能です。この特性により、立体感のある空中映像が実現され、ウェアラブルな光学機器でも自然な奥行きを表現することが可能となりました。

ウェアラブル空中ディスプレイの可能性


この新しく開発されたメタレンズを用いて、京セラは「ウェアラブル空中ディスプレイ」の試作機を開発しました。これにより、身に着けられるサイズでの映像表示が実現され、空中での映像結像技術との組み合わせが重要な役割を果たしています。

将来的には、多色で高精細な空中映像表示が可能になるよう、波長制御の自由度を高めていく計画です。また、微細構造の設計の高度化により、実写のような滑らかな立体映像を空中に投影する技術の開発も見込まれています。

さまざまな応用分野


メタレンズは薄型・軽量という特性を持つため、特にVR/ARグラスの小型化や装着性向上、さらにはカメラやプロジェクタなどの光学機器の薄型化、省スペース化にも対応可能です。京セラは、独自のメタレンズ技術を進化させ、コンシューマー向けから産業用途まで幅広く光学技術の発展に寄与することを目指しています。

このように、京セラのメタレンズ技術は、未来の光学機器の在り方を一変させる可能性を秘めています。CES 2026での最初の公開が非常に楽しみです。


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