新スマート物流の現状と課題
2023年、北海道上士幌町で伊東良孝内閣府特命担当大臣が「新スマート物流」の実装状況を視察しました。この訪問は、同町が進めているドローン配送を含む新しい物流形態の社会実装を促進するための重要な一歩です。
上士幌町では2021年10月から新スマート物流を導入し、ドローンなどの先端技術を活用した配送システムを展開しています。しかし、地域における過疎化やドライバー不足がラストワンマイル配送に影響を与えており、この現状に対処するために「地域物流の準公共化」が求められています。この視点から、行政と地域住民との協力による新たな取り組みが急務とされています。
コミュニティ配送の提案
本協議会は、5月に提出した「コミュニティ配送」の提言書に基づいて、地域の住民や事業者が協力してラストワンマイル配送を担うモデルを構築しています。このモデルは一定の公共性を有し、初期投資や運営費を地域内でどのように分担するかといった財政面の制度設計が必要です。これにより、効率的かつ持続可能な物流体制を確立することを目指しています。
このような取り組みは、デジタル技術や新しいインフラを駆使し、地域主導で生活環境を向上させるための第一歩です。伊東大臣の視察は、地域の声を直接聞く貴重な機会であり、政策形成や制度改革に向けた重要な契機となりました。
地方創生との関連
この取組みは、政府が推進する「地方創生2.0」にも合致しており、地域のための新しい生活環境の創生や、デジタル技術の徹底活用に資する形となっています。物流業界の持続可能性を確保するためには、怠らず新たな施策の構築が必要です。
協議会の今後の活動としては、全国の自治体や物流事業者と協力し、実証実験を通じて成功事例を収集し、ガイドラインを作成することで、持続可能な物流モデルの実現に貢献していきます。
まとめ
伊東大臣の視察を受けて、地域に根ざした新スマート物流の実装がますます期待される中、上士幌町はその成功モデルとしての役割を果たすべく努力を続けます。地域の住民や企業、そして自治体が一体となり、未来の物流システムを作り上げていくことが求められているのです。これからも、より良い物流体制の実現に向けた取り組みが続けられることを願っています。