大阪芸術大学が提案する「世界のおにぎり」プロジェクト
大阪芸術大学(学校法人塚本学院)のデザイン学科では、ユニークなハイパープロジェクト「わたしぼくデザイン」を通じて、国際的な交流を目的とした「世界のおにぎり」プロジェクトを展開しています。このプロジェクトでは、2025年の大阪・関西万博の「ORA外食パビリオン」において、各国の食文化を取り入れた新しいスタイルのおにぎりを提供しており、その累計来客数は10万人を突破しました。
プロジェクトの一環として提供される「ONIGIRI WOW!」では、毎月異なる4種類の世界のおにぎりメニューを展開。合計24種類のおにぎりが揃い、国内外から訪れるたくさんのお客様にその魅力を伝えています。また、学生たちはワークショップを通じて、子どもたちと一緒に食文化を学ぶ機会も設けています。
「わたしぼくデザイン」とは
「わたしぼくデザイン」は、デザイン学科の学生がコースや学年の壁を越えて共同で取り組むプロジェクトです。その基本理念は「共創」であり、一人一人のアイデアを結集して新しい発想を生み出すことにあります。このプロジェクトの中で、学生たちは多様な国の料理や食材を取り入れたおにぎりを開発し、特に注目を集めています。
カンボジア料理との出会い
特に印象的な成功例は、カンボジアの伝統的な肉料理「ロックラック」のアレンジです。このおにぎりが、万博の「カンボジア・ナショナルデー」において、カンボジア王国の副首相や日本の外務副大臣に提供されることになりました。学生たちはこの国際的な舞台で、アジアの食文化を紹介し、直接交流を行いました。
プロジェクトの成り立ち
プロジェクトがスタートしたのは2019年で、初回の体験型展覧会以来、さまざまなアイデアが育まれました。特に、食に関心のある学生たちが集まって新しい食文化を創造しにかかる姿は、教育機関としての大きな意義を持っています。世界中の学生が異なる文化や料理に触れ、その理解を深めることで、より良い人材を育てることが目標です。
お客様とのつながり
ONIGIRI WOW!では、学生たち自らが描いたQRコードラベルのイラストも注目されています。スマートフォンを用いて手軽に注文できるシステムが導入されているにもかかわらず、常に行列ができるほどのお客様の人気を集めています。この現象は、彼らの創造性と、国際的な食の楽しみを体験したいという欲求を表しています。
今後の展望
万博が終わった後も「世界のおにぎり」に関するイベントは続きます。大阪芸術大学は、食文化と国際理解を深めるワークショップなどを計画しており、将来的には食育と文化教育を結びつけた新たなプログラムを展開する意向です。
この「世界のおにぎり」プロジェクトは、国際的な食文化の理解を促進するだけでなく、未来社会で求められる多様性や協調性を育む教育の思潮を具体化させる、画期的な試みなのです。
参加者の声
プロジェクトに参加した学生たちは、自分たちのアイデアが国際的な舞台で形になる喜びと、食を通じて他文化を理解できる体験を語ります。デザインプロデュースコースに在籍する島本さんは、「世界のおにぎり」に携わる中で、業界とのつながりや、他国の料理の独自性について学んだと述べています。また辻下さんは、今回の経験が将来的な食に関する活動の礎になると確信しています。
このように、「わたしぼくデザイン」プロジェクトは、学生たちの知的好奇心を刺激し、将来の国際社会で必要とされるスキルを育むものとして、ますます注目を集めています。