神戸で多文化共生を探るアートプロジェクト「神戸ワーラー」始動

神戸での多文化共生を探求する作品「神戸ワーラー」

来る2025年、神戸で開催される現代アートの祭典「神戸六甲ミーツ・アート2025 beyond」に、タイのアーティスト、ナウィン・ラワンチャイクンが参加します。このイベントは、2025年8月23日から11月30日までの間、さまざまなアーティストが参加し、神戸の多文化共生をテーマにした作品を展示するものです。

ナウィン・ラワンチャイクンの最新作品

ナウィンは、神戸北野に住む人々のコミュニティを深く掘り下げた作品《神戸ワーラー》を発表します。この作品は、彼自身がインド系タイ人であることを生かし、インドと日本の文化的な融合を意識したものになっています。特に、インドでは「〇〇ワーラー」という言葉が使用されることから、ナウィンはこのコンセプトを日本の「神戸」と結びつけ、新たな文化の表現を模索しました。

この作品は単にアートを超え、神戸に暮らすさまざまな民族のコミュニティを紹介することを目的としています。神戸港を起点に世界各地に移住した日本人の歴史にも言及し、彼らの文化的背景を照らし出します。これは、神戸の豊かな文化史を浮き彫りにする試みであり、鑑賞者に新たな視点を提示します。

アーティスト・イベントの実施

さらに、2025年8月24日には、ナウィン自身によるアーティスト・イベントが開催されます。このイベントでは、参加者が作品の解説を直接聞くことができる貴重な機会となります。加えて、作品に協力した方々も出席し、彼らの経験や視点を共有します。

イベントの内容には《神戸ワーラー》フラッグづくりのワークショップや、アーティスト・トークが含まれています。参加は無料ですが、入場には鑑賞パスポートまたはエリア入場券が必要です。特に注目すべきは、ナウィンの娘であるラワンチャイクン茉莉が手がけた、特別なオリジナルブレンドのチャイティーの販売です。このチャイは、ナウィンの文化的ルーツと神戸の多様性を反映したものとして販売されます。