川根本町の空き家バンク活用新プロジェクト
静岡県の川根本町は、空き家問題が深刻化する中、民間事業者と協力して新たな賃貸住宅プロジェクトを開始しました。このプロジェクトにより、空き家バンクに登録されていた物件が再生され、移住希望者に提供されることとなります。まずは9月5日と6日に内覧会が開催される予定です。
目的と背景
川根本町は、自然豊かな環境と観光資源を持ちながら、少子高齢化や人口流出による深刻な課題を抱えています。近年、空き家の数は急増し、空き家バンク制度は導入されているものの、賃貸として即入居できる物件は限られていました。これにより、移住希望者と空き家所有者とのニーズが合わず、マッチングが難しい状況が続いていました。
今回のプロジェクトは、空き家の再生を通じて、地域の課題を解決する新しいモデルケースとなります。事業主体は、静岡ガスグループの空き家買取専科、イエモク建成工業株式会社、そして川根本町経営戦略課の定住・移住推進室です。
プロジェクトの詳細
このプロジェクトでは、川根本町上長尾地区の空き家バンク登録物件を購入し、内装や設備のリフォームを行いました。新たに移住者向けの賃貸住宅として再生され、賃料は月59,000円です。物件の特徴として、キッチンは新品でプロパンガスが使用され、風呂やエアコンといった設備も充実しています。入居開始は2025年9月15日以降を予定しています。
内覧会の詳細
内覧会の日程は2025年9月5日(金)と6日(土)の2日間、両日11時から15時まで開催します。参加は無料で、物件見学の他にも移住に関する相談、補助金の案内、空き家の活用法についての相談も行われます。
この内覧会は川根本町役場から徒歩8分の場所に位置しており、駐車場は川根本町役場を利用できます。移住を考える方々には、地域の魅力や住環境を直接体験できる良い機会となるでしょう。
地域の魅力
川根本町は大井川上流域にあり、約90%が山林です。南アルプス・ユネスコエコパークにも指定され、自然の美しさを誇ります。特に「川根茶」は全国的に評価が高く、美しい渓谷や星空、温泉など、実際に訪れることで感じられる癒しが魅力です。
今後の展望
川根本町の経営戦略課定住・移住推進室によると、移住者の住まいの確保と空き家の解消は、今後も重要な施策として進めていくとのことです。民間と公共の連携を深めていくことで、地域活性化を実現していきたいとの意気込みが伺えます。
空き家問題は地域の未来を左右する課題ですが、今回の取り組みが新たな希望となることを期待しています。今後も多くの事業者がこの輪に加わり、川根本町の明るい未来につながることを願っています。