アボット心臓カテーテル
2020-06-01 13:01:16
アボット、新型心臓マッピングカテーテルの販売開始で治療精度向上へ寄与
アボット、新型心臓マッピングカテーテルを発売
アボットメディカルジャパン合同会社は、心臓用マッピングカテーテル「Advisor(TM) VLサーキュラーマッピングカテーテルSE」の販売を開始しました。このカテーテルは、2020年2月に製造販売承認を取得し、4月からは保険適用にもなっています。また、米国食品医薬品局(FDA)の承認をすでに受けています。
マッピングカテーテルの役割
マッピングカテーテルは、不整脈の一種である心房細動に対するカテーテルアブレーション治療において、心臓内の異常な電気信号を特定するために使用されます。具体的には、心臓の内壁に接触させて電位を計測し、異常部位を特定。その後、異常を焼灼して電気的に隔離します。日本国内では2010年時点で約83万人が心房細動に診断され、2020年にはその数が約97万4千人に増えると予測されています。
Advisor VLサーキュラーマッピングカテーテルSEの特長
この新製品は、先端ループ径が可変で、双方向に曲がる非対称シャフトを特徴としています。ループ径は肺静脈に合わせて15mmから25mmまで調整可能であり、これにより高い柔軟性を持っています。さらに、ハンドル操作によってカテーテルの遠位部を180度屈曲させることができ、医師がより正確に目的部位にカテーテルを進めることが可能です。ループには20個の電極が配置されており、詳細なマッピングが実現します。これにより、より高精度な診断が可能となり、治療の効率が向上します。
横浜市立みなと赤十字病院の山内康照医師は、「このカテーテルは操作性が抜群で、手技時間の短縮や治療成績の改善に重要な役割を果たしています」と語っています。「特に、ループ径を調整できる点が優れており、すべての肺静脈にカテーテルを容易に入れることができ、センサーによる正確なモデル作成が実現可能になりました。この製品によって、患者への治療向上を目指しています」と続けました。
不整脈とアブレーション治療について
不整脈は心臓内の電気信号の異常伝導による心調律の不具合です。異常な心調律は、心拍数の変動や心臓機能の低下、場合によっては血栓や脳卒中を引き起こすリスクもあります。心臓アブレーション治療は、こうした不整脈を持つ患者に対する重要な治療方法の一つです。
アボットの理念
アボットは、人々が人生のあらゆる段階で質の高い生活を送ることができるよう支援することを使命としたグローバルヘルスケア企業です。診断機器や医療機器、栄養剤を通じて、世界中で107,000人の社員が、革新的な技術を用いて人々の生活に良い影響を与えることを目指しています。詳しい情報はアボットの公式サイトやSNSでも確認できます。
会社情報
- 会社名
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アボットメディカルジャパン合同会社
- 住所
- 東京都港区東新橋一丁目5番2号 汐留シティセンター
- 電話番号
-
03-6255-6370