岡山大学の国際的な挑戦
2025-08-02 13:02:28

岡山大学が国連HESIグローバルフォーラム2025に登壇し持続可能な未来へ向けた提言

岡山大学が国連HESIグローバルフォーラム2025に登壇



国立大学法人岡山大学(所在地:岡山市北区)の那須保友学長が、2025年7月21日に開催された国連の「高等教育サステナビリティ・イニシアティブ(HESI)グローバルフォーラム2025」に参加しました。このフォーラムは、国連の「持続可能な開発に関するハイレベル政治フォーラム(HLPF)」の公式特別イベントとして位置づけられています。那須学長は、日本から唯一の招待スピーカーとして登壇し、国際的に注目される場で発言しました。

フォーラムのテーマは「持続可能な開発における科学的・包摂的で公平な解決策により不平等によって生じる課題を打ち破る」。世界中から300人近くの参加者が集まり、政策立案者、国際機関、大学関係者、学生、市民団体が一堂に会し、持続可能な開発に向けた高等教育の役割について議論を重ねました。このような大規模なオンライン参加者の存在は、テーマへの関心と国際的な連携の強化を示しています。

那須学長は分科会セッション3に登壇し、若者や市民社会のリーダーとともに、高等教育機関の社会参画や地域社会との協働について提言を行いました。彼は「大学はシンクタンクに留まらず、アクションタンクであるべき」と指摘し、岡山大学が持続可能性に向けてどのように貢献しているのかを詳しく紹介しました。

まず、地域連携の取り組みとして、国連大学のRCEネットワークの一環として進行中の「岡山ESDプロジェクト」を挙げました。このプロジェクトは、岡山市内の公民館と400以上の団体が協力し、災害教育や生物多様性に根ざした世代を超えた学びを提供しています。この成果は、2016年にユネスコESD賞、2017年には国内のSDGs推進を評価する「ジャパンSDGsアワード」の特別賞を受賞するなど、国際的にも評価されています。

また、那須学長は大学内における組織整備についても触れました。具体的には、ユネスコチェアの活動を基盤にした「グローバルエンゲージメントセンター」が、2025年度に文部科学省からの支援を受けて正式な機能を持つようになることを発表。このセンターは、SDGsに関連した学問的活動や社会的実践を促進し、学内の各部門で統一的な取り組みを推進するための組織体制を整えています。

さらに、若者の積極的な社会参加やSTI(科学・技術・イノベーション)分野におけるジェンダー平等の重要性についても言及。岡山大学独自のユースアンバサダー制度が、国際の舞台で若者の声を届ける機会を拡大しています。このプログラムでは、発展途上国の若手女性科学者を招致し、実践的な研究環境を提供することで、ジェンダーの不均衡を解消する支援を行っています。

那須学長は「資源やネットワークが限られている状況の中で、どのように行動を始めるべきか」との質問に対し、「小さく始め、続けることが大切です」と答えました。この声は多くの参加者に響き、全体報告でも再度触れられ、会場全体の共感を得る結果となりました。

今回のフォーラムでは、持続可能な未来の構築を目指す新たな国際パートナーシップフレームワークの設立も発表されました。この新しい枠組みは、国連機関や大学、学生、パートナー団体が教育・研究・政策分野で協力し合うものです。

今後も岡山大学は地域に根ざし、世界とつながる大学として持続可能な社会の実現に向けてリーダーシップを発揮し続けることを目指します。その活動を通じて、地域中核・特色ある研究大学としての役割を強化し、社会的な期待に応えていく考えです。引き続き、岡山大学のユニークな取り組みにご期待ください。


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会社情報

会社名
国立大学法人岡山大学
住所
岡山県岡山市北区津島中1-1-1 岡山大学津島キャンパス本部棟
電話番号
086-252-1111

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