2025年8月度の職種別賃金伸び率について、株式会社フロッグが詳細な調査結果を発表しました。まず、厚生労働省の中央最低賃金審議会が発表したとおり、2025年度の全国平均最低賃金は時給1,118円と設定され、過去最大の63円の引き上げが見込まれています。この背景には、各雇用形態における賃金の動向が深く絡んでいます。
雇用形態別の賃金伸び率
今回の調査では、アルバイト・パート、派遣、正社員の雇用形態別に、以下の賃金増減率を示しました。:
- - アルバイト・パート: -5.32%〜+5.54%
- - 派遣: -2.90%〜+1.29%
- - 正社員: -0.67%〜+0.82%
特にアルバイト・パートにおいては、「教育/語学/スポーツ」が前月比+5.54%で1位を獲得しています。この業界が人気を集める理由の一つには、受験シーズンに合わせた求人の出稿が挙げられます。ランキング上位には、教育関連の高時給求人が多く含まれており、平均時給は1,954円に達した時期もありました。
職種別賃金増加率ランキング
アルバイト・パートのトップ3
1.
教育/語学/スポーツ: 増加額+96円、増加率+5.54%
2.
営業/事務/企画/管理: 増加額+33円、増加率+2.62%
3.
運輸/物流/配送/警備/作業/調査: 増加額+17円、増加率+1.39%
対照的に、最も減少した職業は「建設/土木/エネルギー」で、時給が86円も減少しました。これにより、アルバイト・パート市場では労働の需給バランスが変化していることが伺えます。
派遣職種別ランキング
派遣では、「クリエイティブ(Web系)」が1位で前月比+1.29%の増加を示しました。これはデジタル関連の需要が高まり、スキルを持つ人材の確保が急務であることを示しています。一方で、「医療/医薬/福祉」分野は厳しい状況にあり、-2.90%の減少が見られました。
正社員職種別ランキング
正社員においては、1位が「ホテル/旅館/ブライダル」で0.82%の増加に留まりました。特に観光業の回復が見込まれる中で、求人ニーズが高まっています。
集計方法と期間
このランキングは、2024年7月1日から2025年8月4日まで収集されたデータを基にしており、主要な求人媒体から分析した結果です。正社員、アルバイト・パート、派遣の各雇用形態の情報を集計し、今後の給与動向を予測するための重要な資料となります。
まとめ
今後も雇用市場の変化に注視し、職種別の賃金動向を把握することは、求職者にとっても企業にとっても重要です。株式会社フロッグは、この情報を基に今後も持続的なデータ分析を行い、求職者や企業に価値ある情報を提供していく方針です。