2023年10月、世界の建築家たちに注目される「ADFデザインアワード2025」の審査結果がついに発表されました。この賞は、NPO青山デザインフォーラム(ADF)が主催しており、受賞作品は最高水準のデザインと建築の世界を代表しています。
最優秀賞に輝いたのは、ボリス・ベジャン(BAX studio)、マラ・パルティーダ(Mendoza Partida studio)、ヘクトル・メンドーサ(Mendoza Partida studio)、マリア・メストレス(Mestres Wåge architects)、マグヌス・ヴォーゲ(Mestres Wåge architects)による「クンストシロ(Kunstsilo)」というプロジェクトです。この作品は、サイロの独特な特質を最大限に活用し、彫刻的で特別な体験を提供するデザインが評価され、多様な背景を持つチームによる共同作業という点でも意義深いものでした。彼らのグローバルな視点が、文化的な融合を育みながら、時代を超えた建築を実現しました。
優秀賞には、ソフィア・フォルス(Fors Arkitekter)の「マートゥリスクールと幼稚園(Maatulli School and Kindergarten)」、そしてフェルナンド・メニスの「ラス・チュンベラスのホーリー・レディーマー教会&コミュニティセンター(The Holy Redeemer Church and Community Centre of Las Chumberas)」が選ばれました。フェルナンド・メニスは、長いキャリアの中で数々の革新的なプロジェクトを手掛けてきた建築家であり、彼の提案は地域社会を考慮した設計理念が色濃く反映されています。特に、自身のコミュニティに向けた強いメッセージを持つ建物は、その美しさと機能性を兼ね備えており、高い評価を受けています。
本アワードは、賞金総額50,000米ドル、さらに受賞者には2025年4月8日からスタートするミラノサローネの期間中に授賞式が行われ、本作品の展示機会が与えられることからも、多くの建築家にとって重要なイベントとなっています。応募者にとっては大きな舞台となり、その成果を発表する良い機会です。
審査基準には、美しさ、イノベーション、有益性、地域性、文化性、時代性が求められ、これらの条件をクリアした作品のみが受賞者として選ばれました。最優秀賞には30,000米ドル、優秀賞には5,000米ドルが授与されるため、受賞することで顕著な名誉とともに金銭的な支援も得られるのです。
これまでの受賞作品はADFが運営するヴァーチャルミュージアム「COCO WARP」やアートギャラリーで展示される機会も与えられ、受賞者にはその後の活動においてもサポートが続くのです。このように、「ADFデザインアワード2025」は、創造的な才能を引き出し、建築の未来を形成する場として今後も注目されるイベントとなるでしょう。
受賞者には改めて祝意を捧げ、今後の活躍に期待したいところです。これからの建築界における動向を見守りながら、さらなる革新が生まれることを願っています。