近年、特に新年度の始まりとなる4月に、会社員の間で増える「五月病」。この病は、環境の変化に適応できずに心身に不調をきたす状態ですが、実際にどれほどの人が経験しているのか気になるところです。このほど行われた調査によると、実に32.4%の会社員が五月病にかかったことがあるという結果が出ました。
調査は2019年4月5日から4月9日まで、20代から30代を対象にインターネットで実施され、225名が答えました。この調査結果からは、75.5%の人が五月病の要因として「仕事面での環境変化」を挙げていることが印象的です。
特にエンジニアに焦点を当てると、五月病を経験した時期として最も多かったのが「社会人1年目(33.3%)」という結果で、この時期は新しい環境に慣れない中での精神的な負担が大きいのが背景にあります。若手社員の多くが新卒や入社後数年目に気持ちの不調を感じることが多いのです。例えば、職場の雰囲気が学生時代とはまったく異なり、戸惑いを感じたというエピソードも多く聞かれます。
五月病の症状とは?
エンジニアたちが感じた五月病の主な症状は「やる気が出ない」(38.2%)、「会社に行きたくない」(22.2%)、「焦りや不安を感じる」(15.6%)などでした。中には、朝の準備が億劫になったり、出社時のプレッシャーで頭痛がするようになったり、食欲が減退したといった身体的な変化を訴える声もあり、心の問題が身体に影響を及ぼすことが分かります。
五月病の要因
五月病の要因として最も多かったのは「就職・転職・復職」(22.2%)。この他にも様々な要因が挙げられ、「業務トラブル」「繁忙期」「人事異動」など、変化に伴う精神的なストレスが大いに関わっていることがわかります。多くのエンジニアが、新年度に張り切りすぎた結果、わずか1ヶ月で疲れを感じてしまったという事例もあり、生活リズムが崩れることも一因とされています。
乗り越え方
多くのエンジニアは、五月病をどうにか乗り越えたと語りますが、最も多かったのは「自然治癒」(46.7%)という回答。時間が解決するケースが多く見られます。具体的な対策としては「趣味に没頭する」「誰かに相談する」「運動をする」といった内容が挙げられ、生活習慣の見直しがきっかけでメンタルが改善されたという声もあります。
一部の人は仕事を休んでリフレッシュし、職場環境が改善されたことで気持ちが楽になったと語るなど、環境を変えることも重要なポイントです。
まとめ
エンジニアたちの五月病は、決して特別なものではなく、多くの人に共通する体験です。このような実態を理解し、自分に合ったリフレッシュ法を見つけることで、今後の職場での活力となることでしょう。心の健康を保ちながら、前向きに仕事に取り組むための知恵を持ち続けたいものです。
詳細な調査結果やエンジニアの体験談については、こちらの記事を参照してください。
株式会社タイズ調査結果。