非常災害用造水装置「スイオー セイフティ U」
水道機工株式会社は、2026年6月に新製品「スイオー セイフティ U」の販売を開始します。この新型の非常災害用造水装置は、これまでの大規模自然災害から得られた教訓を反映し、生活用水や飲料水の不足に対して迅速に対応できるよう設計されています。
開発背景
過去の災害、特に東日本大震災や熊本地震、そして最近の能登半島地震などで、被災地における水不足は深刻でした。これらの事例から、災害発生直後から1週間以上にわたり水源が確保できないことが多く、特に飲料水が不足するケースが散見されました。例えば、熊本地震では発災直後に避難所での飲料水供給が困難であったことが問題視されています。これらの経験を踏まえて、スイオー セイフティ Uは、断水に苦しむ地域において早急に水を供給する技術を持つ装置として開発されました。
製品特徴
先進的なろ過システム
「スイオー セイフティ U」は、幅広い水源に対応し、わずか30分で設置できる機動性を備えています。ろ過ポンプと逆洗ポンプ、薬注ポンプ、活性炭フィルタを一体化した設計のおかげで、河川水やプール水から一般細菌や大腸菌を除去し、1時間あたり最大3,000リットルの飲料水を生成します。これは、1日に約1万人分の飲料水を確保できる能力です。
自動運転と使いやすさ
さらに、都市型河川を水源としても連続して1週間の自動運転が可能で、特に長期にわたる断水地域への水供給を強化します。使い方もシンプルで、専門知識がなくても家庭用コンセントに接続し、スイッチを入れるだけで運転が開始できるため、誰でも手軽に操作が可能です。
コンパクトなデザイン
また、設置場所に困らないコンパクト設計と、6輪キャスターによる高い機動性を持っており、搬入から機器の稼働まで約30分で行うことができるため、緊急時の対応にも適しています。
実績と今後の展望
この装置は、輪島市を含む複数の地域で実地検証が行われており、その結果、晴天時・雨天時を問わず水質基準をクリアすることが確認されています。金沢大学名誉教授の宮島昌克氏も、この装置が被災地で迅速に水を供給する潜在能力を高く評価しています。
水道機工は、スイオー セイフティ Uをはじめとした製品の技術向上に継続して取り組み、緊急災害水支援チーム「EWAT」を通じて、被災地の復興に向けた支援活動を行っています。私たちの目標は、未来の災害に備え、いつでも安全な水を提供できる体制を整えることです。これからも安心な水供給を実現するための新しいテクノロジーの開発に注力していきます。