佐伯市におけるアイゴを用いた給食と海の学びの取り組み
佐伯市は、食育と地域の海についての理解を深める取り組みとして、低利用魚であるアイゴを使用した給食を提供しました。このイベントは、一般社団法人KIISAが主催した「海のごちそう地域モデル事業in佐伯」の一環として、2025年11月5日から11月7日の3日間にわたって行われました。この取り組みは、次世代に豊かで美しい海を引き継ぐことを目指し、日本財団「海と日本プロジェクト」の一部として実施されています。
アイゴのフライ「アイボー」の給食
今回の取り組みでは、佐伯市内の33の小中学校(支援学校を含む)で、約4800食のアイゴのフライ、通称「アイボー」を提供しました。特に印象的だったのは、パン給食の日において、生徒たちがアイゴを挟んで自作のフィッシュバーガーを楽しむ光景でした。また、アイゴの美味しさを実感し、「アイゴ美味しい」と笑顔で箸を進める様子が見受けられました。
給食の際には、アイゴや海についての学びを深めるため、特製のランチョンマットが配布されました。さらに、昨年度制作した学習用動画「アイゴから学ぶ海の変化」を視聴することで、生徒たちは楽しく食事を摂りながら海の現状について学びました。校内では、各学校の放送担当がアイゴや佐伯の取り組みについて紹介し、他の生徒たちの理解促進にも寄与しました。
出前授業の実施
出前授業も実施され、佐伯市立上堅田小学校の6年生と、佐伯市立彦陽中学校の2年生が対象となりました。「アイゴと磯焼けって何だろう?!佐伯の海をおいしく学ぼう!」というテーマで行われ、アイゴや藻場、磯焼けに関する知識を深めることができました。授業ではスライドを用いて、地元の海の魅力や自然環境の変化について学び、印象的な質問タイムも設けられました。この際、子供たちは真剣に耳を傾け、沢山の手が挙がっていたことが、学びの意欲を証明しています。
参加者の感想
参加した生徒たちからは、さまざまな感想が寄せられました。
- - 小学生の声: 「アイゴ美味しかったです。きちんと調理したらこんなに美味しいのに、あまり食べられていないのはもったいないと感じました。」
- - 中学生の声: 「佐伯の海の豊かさやアイゴ、そして藻場について学べる機会をありがとうございました。アイゴを食べながら考えたことで、より美味しく感じました。」
このように、給食を通じてアイゴを知り、海の大切さを学ぶ機会を得たことは、地域にとっても重要な一歩となりました。今後もこのような取り組みを通じて、地域の漁業や海の環境保護についての認識向上が期待されます。
公式サイトやSNSを通じて、今後の活動についてもぜひチェックしてみてください。
団体概要
一般社団法人KIISAは、「無意識と無関係の向こう側へ」をコンセプトに、地域の人々と学生たちの緩やかなつながりを生み出す活動を行っています。地域づくりや未来の選択の幅を広げるきっかけを提供し、地域のカフェ「cafeKIISA」を運営しています。
このような活動が広がることにより、次世代が美しい海を未来へと引き継いでいくことを願っています。