世界初の磁気原理ウクライナ地雷対策会議で初公開
東京都新宿区に拠点を置く株式会社ワールドスキャンプロジェクト(WSP)が、自社開発の次世代磁界センサ「JIKAI」を地雷対策会議で発表しました。この会議は、ウクライナでの地雷や不発弾が問題となっている中、復興を支える人道支援の重要性を再確認するために行われました。
UMAC2025とは
ウクライナ地雷対策会議(UMAC2025)は、国際社会が一丸となって地雷除去および人道的支援の強化を目的としているイベントです。この会議は2025年に東京での開催が予定され、2023年のクロアチアでの開催を経て、2024年にはスイスで行われた後に行われるため、注目を集めています。
「JIKAI」の紹介
WSPのCTO、市川氏は22日(水)に行われたサイドイベントにて、「JIKAI」の高性能についてプレゼンテーションを行い、その後ブース展示も実施しました。JIKAIは、従来の技術を超えた革新的な磁界センサであり、15〜20ピコテスラ(pT)レベルでの超高感度な磁場検出が可能です。この技術はWSP独自の「JIKAI方式」を用いており、特に小型・軽量で高い耐環境性を備えているため、ドローンや水中ロボットにも搭載可能です。
WSP製品の特徴の一つは、安全が確認できない危険区域での利用ができる点です。これにより作業者のリスクを減少させ、地雷や不発弾の検出作業をより安全に行うことが期待されています。また、専用ソフト「JIKAI-VISION」との連携により、取得したデータをヒートマップや地理情報上で視覚的に表現できるのも大きな魅力です。「JIKAI」は日本発の先進技術として、国際的な協力や普及も期待されています。
地域の声
セミナー参加者や現地の企業、組織間の意見交換では、「JIKAI」の導入についての期待の声が多く寄せられました。具体的には、複数の企業からは現地での試験や実地利用の提案があり、その活用が急務であることが示されました。WSPは現地関係者や国際機関との意見交換から得られた知見を今後の技術開発に生かし、さらなる進化を目指しているといいます。
WSPの今後の展望
WSPは、地雷除去作業の安全性を高め、持続可能な復興を支える技術として「JIKAI」の社会的価値を広げていく努力を続ける方針です。国際的な協力が重要な要素であるこの問題において、強固なネットワークを築いています。私たちの技術が、地雷事故のない安全な未来を実現する一助となることを願っています。
会社概要
株式会社ワールドスキャンプロジェクトは、2020年に設立され、東京都新宿区にある企業です。ロボット、ドローン、センサ技術などを基盤とした製品やサービスを開発・提供しています。また、九州大学や名古屋大学、東京大学との共同研究も行っており、先進的な技術の開発に取り組んでいます。詳細な情報は公式ウェブサイト(https://world-scan-project.com/)にて掲載中です。