AIとデジタルツールが女性の生活を豊かにする時代が到来

女性を対象とした「AI・デジタル利用に関するアンケート」が、株式会社ハー・ストーリィによって実施されました。この調査は、スマート家電、QRコード決済、健康管理アプリなど、現代生活に浸透するデジタルツールの利用状況と、AIサービスの認知度と活用実態を明らかにすることを目的としています。調査は2025年9月に731人の15歳以上の男女を対象にインターネットで行われました。

QRコード決済は約8割が利用

調査の結果、普段利用しているアプリのトップはQRコード決済で、なんと78%の人々が活用しています。続いて、コミュニケーションアプリが71%、ショッピングアプリが63%と、高い利用率を誇ります。特にこれらのアプリは、生活において必要不可欠な存在と化しており、コミュニケーションツールもほぼ全ての層に共通して利用されています。しかし、フードデリバリーやライフログなどの利用は依然として限定的で、日常生活への根付は進んでいないようです。

ママ層のデジタル活用傾向

調査対象のクラスター分析から、ママ層（25〜44歳で、未就学児の子どもと同居）ではモバイルオーダーの利用が特に高いことがわかりました。待ち時間を減らし、子どものニーズに応じやすいこのサービスは、親を助ける手段として支持されています。モバイルオーダーを提供するファストフード店が増えたことで、家族での外食を便利にする一助となっています。

女性のIoT機器利用状況

家庭内で利用しているデジタル機器については、全体の6割が「特に使用しているものはない」と回答しました。スマート家電の導入が比較的進んでいるのは、乳・幼児期のママ層で、39%がスマート家電を利用しています。これにより家事の効率化や安全確認が容易になり、生活が豊かになる一方で、他のクラスターではIoT機器の普及が今後の課題であることが示唆されています。

AIサービスの認知度と実利用

AIサービスについては、なんと91%が何らかのAIサービスを知っていると回答しました。特に認知度が高いのはChatGPTで、87%がその名を知っていました。また、実際に利用経験のあるサービスでは46%がChatGPTを挙げ、次いでGoogle翻訳（36%）が続いています。特に、若手のシングル層と乳・幼児期ママ層が頻繁に利用していることがデータに示されています。

AIによる購買行動の喚起

AIをきっかけに商品やサービスを利用したことがある人は約27%にのぼりますが、まだまだ多くの人がAIの活用に至っていないため、潜在的な市場は広がっています。特に、育児関連のサービスにおいては乳・幼児期ママが高い割合で利用しており、AIの導入によって生活が便利になる様子が伺えます。

期待されるAIの利用分野

調査では、今後さらにAIを利用したい分野として「日常生活（家事・健康管理）」を挙げる人が57.9%と最も多く、続いて「仕事・学業支援」が40.5%、そして「エンタメ・趣味」が34.4%と続きます。この結果から、多くの生活者が今後の生活にAIを積極的に取り入れていく可能性が高いことがわかります。

女性インサイト総研の調査結果は、生活のデジタル化が進む中、AIの導入に伴い女性たちの生活がより効率的に、そして充実していく未来を予感させます。今後もこのトレンドは進化していくでしょう。