AIインフラの新たな時代を迎える
2026年7月22日、イスラエルのラーナナにて、ドライブネッツとAMD社が新しいリファレンス・アーキテクチャを発表しました。この新しいアーキテクチャは、高性能AIインフラの構築を目指したもので、特にドライブネッツのAIファブリックを通じて、AMD Instinct™ MI350シリーズGPUと統合されています。
このリファレンスアーキテクチャは、AIシステムを支えるエンドツーエンドの設計図です。その中核には、フロントエンドとストレージのネットワーキングを結集した単一のネットワーキングソリューションが含まれています。これにより、スケールアウトやスケールアクロスのアーキテクチャを有効化し、迅速な導入と効率的なスケーリングを実現します。万全なオーケストレーションと統合サービスによって、企業が求める柔軟性の高いAIインフラを形成しています。
戦略的提携が生んだ革新的技術
今回のリファレンスアーキテクチャ発表は、ドライブネッツとAMDの戦略的な関係の深化を示すものでもあります。例えば、AMD社はドライブネッツの4億1,000万ドルのシリーズD資金調達ラウンドに参加し、両社が共通の顧客に対して強力なサポートを提供することを示しました。これにより、AIインフラのオープンでマルチベンダーな環境を目指していることが明確となります。
リファレンスアーキテクチャには、AI GPUクラスタの設計・導入・チューニングに必要なシステムレベルのアプローチが示される補完的な導入ガイドも付属しています。これにより、AIの実装支援が強化されるわけです。
性能評価の成果
ベンチマーク結果によれば、ドライブネッツのAIファブリックはスループットで約5%の改善、初回トークンまでの時間を10〜15%短縮することに成功しています。AIアプリケーションを運用する際の厳しいパフォーマンス要求にも確実に応えることができます。具体的には、マルチノード環境において20ミリ秒未満のトークン間レイテンシを実現し、ユーザーあたり毎秒50トークン以上の出力が可能です。
また、回復性テストでも、同時発生するRDMAトラフィック下にあっても安定した性能が維持されていることが確認されています。特に、一時的なリンク障害によるパフォーマンス低下がありませんでした。さらに、AMDプラットフォーム上における集合通信性能は、他社の同様の構成と比較しても優れていることが実証されています。
AIインフラへの新しいアプローチ
ドライブネッツのCEOであるIdo Susan氏は、「AIインフラはオープンでマルチベンダーなシステムへと移行している。その移行を実現するのがネットワークである」と述べています。このリファレンスアーキテクチャは、その実現に向けた重要なステップであり、AMDのGPUやドライブネッツのAIファブリックを用いることで、非常に高いパフォーマンスを提供します。
AMD社の役員であるArvind Balakumar氏は、AIクラスタの成功は、コンピュート、ネットワーク、ソフトウェアがいかに効果的に連携するかに依存すると述べています。これらの要素がスケール環境で最適に機能することで、顧客に確実な価値を提供します。
両社の共同展開
導入ガイドには、コンピュータ、ネットワーク・インターフェース・カード(NIC)、ネットワーキング、集合通信ライブラリまで広範な範囲がカバーされており、各種性能の最適化も含まれます。それに加え、ドライブネッツとAMDによる共同ラボも設立されており、顧客が自社のワークロードを用いてPoC(概念実証)テストを実施できる環境が整備されています。これにより、実際のビジネス環境での導入がより容易になるでしょう。
ドライブネッツとAMDが提供するこのリファレンス・アーキテクチャは、デジタル化が進む現代において、AIインフラの新たな基準を確立すること間違いなしです。