バルカーが新機能「フランジ締結管理」をVALQUA SPMに追加

バルカーが新機能「フランジ締結管理」を発表

はじめに
プラント関係者にとって、作業の安全性と効率化は非常に重要なテーマです。株式会社バルカーは、こうしたニーズに応える形で、DXソリューション「VALQUA SPM」に新機能『フランジ締結管理』を追加しました。この新機能は、フランジ締結作業の記録、管理、最適化を一貫してサポートするツールとして、作業の漏洩リスクを軽減します。

VALQUA SPMの概要

「VALQUA SPM」は、プラントの安定稼働を確保するための商品であり、日常的な保全から大規模な定期修理まで様々な保全業務を切れ目なくサポートします。進捗管理、翌日作業の申請、報告書作成機能が一体となっており、現場業務をスムーズに進めることができます。このソリューションを用いることで生産性向上が実現され、作業者の負担軽減にも貢献しています。

フランジ締結管理機能の特長

新機能『フランジ締結管理』は、特に保全工事の重要な工程であるフランジ締結作業に特化しており、施工記録を現場で手軽に入力・蓄積できるよう設計されています。これにより、漏洩リスクを最小限に抑え、作業の透明性が確保されます。具体的には、以下の三つの主要な機能を備えています。

1. 進捗管理の可視化

ダッシュボード機能を利用して、フランジ締結作業は四段階のステータスで管理されます。これにより、進捗状況や異常が一目で把握可能になり、問題が発生した場合でも迅速に対応できます。

2. 一元管理の施工管理表

スマートフォンやPCからの施工記録が一元管理され、異常のあったフランジを素早く分析して、再発防止に向けた対策に役立てられます。

3. 詳しい施工履歴の蓄積

『フランジ締結管理』では、施工前、開放時、復旧、復旧後の各工程を記録し、締結作業のレベルも段階的に管理できます。また、画像やファイルの添付が可能で、詳細な施工履歴が蓄積できる仕様です。施工報告にはオーナーからコメントを受けることができ、スムーズなコミュニケーションが実現されます。

開発の背景と市場ニーズ

今回の新機能の開発背景には、国内プラント現場での人手不足や高齢化、熟練技術者の引退が影響しているとされています。特にフランジ締結作業は、経験と勘に依存する部分が大きく、技術やノウハウが適切に継承されていない事例も少なくありません。

現場で特に危険視されているのは、フランジの締結作業です。ガスや液体を扱う配管接続部として、締付けミスが漏洩や、ひいては火災・爆発といった重大事故につながる恐れがあります。実際のデータによると、漏洩事故はフランジ部で発生する割合が高く、その原因の多くは人的な管理ミスによるものです。これに対処するために求められているのが、作業の標準化と状況の可視化です。

まとめ

株式会社バルカーは、新機能『フランジ締結管理』を通じて、プラントの安全性と効率性を向上させるための一歩を踏み出しました。これにより、施工記録の一元管理が可能となり、漏洩リスクの軽減と作業の透明性が実現します。「VALQUA SPM」は、将来的な保全業務のさらなる発展を支える鍵となるでしょう。

会社情報
株式会社バルカーは、1927年に設立されて以来、品質と価値を追求してきた企業です。自動車、エネルギープラント、半導体など幅広い分野で製品を提供し、信頼性と安全性の向上に寄与しています。企業理念「THE VALQUA WAY」に基づき、製品とエンジニアリングサービスの融合を進めつつ、持続可能な未来への挑戦を続けています。