「KOGEIデジタルアートミュージアム」開催のお知らせ
金沢工業大学メディア情報学部メディア情報学科の出原研究室が主催する「KOGEIデジタルアートミュージアム」が、10月11日(土)と12日(日)に金沢市のしいのき迎賓館ギャラリーAで開催されます。この展示は工芸とデジタルアートを融合させた没入型の体験を提供することを目的としています。
展示の概要
展示では、金沢と能登の工芸作家たちの作品をフィーチャーし、それらをデジタル映像やインタラクティブ・アートと組み合わせることで、新しい「KOGEI」の魅力を表現します。出原研究室に所属する4年生の学生たちが、加賀友禅作家の毎田仁嗣氏、金工作家の古田航也氏、珠洲焼作家の中島大河氏とのインタビューや工房取材を通じて得た情報をもとに、工芸作品の背後にある世界観や作家の思いをデジタルアートとして視覚化しています。
開催情報
- 10月11日(土)10時~17時
- 10月12日(日)10時~16時
- 石川県政記念しいのき迎賓館(石川県金沢市広坂2丁目1-1)ギャラリーA
この展覧会は、金沢の伝統工芸とデジタルアートが交錯する新たな空間を提供します。工芸作品の本質を探求し、年代を超えた芸術の響きを感じる姿が見受けられます。
展示作品の紹介
展示作品には、次のような魅力的な作品が含まれています。これらの作品を通じて、工芸とデジタルアートの新たな可能性を感じていただければと思います。
「共に生きる」
金工作家の古田航也氏の作品《Protectopus》は、銅や真鍮を使用し、生命のかたちを反映させたユニークな表現です。この作品は、甲冑をまとう蛸として具現化されており、デジタル技術によってその姿が動きます。生物との「抵抗」と「共生」をテーマに、訪れる人々とのインタラクションを通じてその生命力を体感できる展示となっています。
「気取らない優美さ」
珠洲焼作家の中島大河氏によって生み出された壺や皿は、珠洲の土を使用し、素朴で洗練された美しさを持っています。デジタルアートによる光の演出と共に展示され、入室者は屋外と屋内の狭間に存在する新しい空間を体験できます。これにより、彼の作業への情熱と現代の影響が見事に融合された瞬間を楽しむことができます。
「秋の流れ」
加賀友禅を受け継ぐ毎田仁嗣氏の訪問着《流光》や、毎田健治氏による銀杏モチーフの作品が登場します。これらの作品はデジタルメディアアートとして進化し、プロジェクションにより幻想的な景色が描かれます。深い森の中で出会うかのような神秘的な瞬間を、来場者は全身で感じ取ることでしょう。
このイベントは「KOGEIフェスタ!」の一環として開催され、金沢市及びクラフトビジネス創造機構、金沢創造年推進委員会などの協力を得ています。
神秘的で魅力あふれる展示に、多くの方々にお越しいただき、工芸とデジタルアートの新しい可能性を体感していただきたいと思います。