株式会社テラスカイ(本社:東京都中央区)は、オリックス銀行に対しSalesforceのリリース管理ツール「Flosum」の導入を支援し、リリース作業を最大で70%短縮することに成功しました。この取り組みは、オリックス銀行が目指す内製開発環境の実現に向けた重要な一歩であり、顧客や従業員の体験を向上させるDX推進の一環でもあります。
導入の背景と目的
オリックス銀行は、顧客体験や従業員体験を向上させるために、2021年から自社でのシステム開発や運用に力を入れています。しかし、このプロセスは非常に手間がかかり、リリースまでに要する時間や管理の効率化が課題でした。多数のプロジェクトを取り扱いながら、各案件にかかる複雑な作業をどのように管理するかが焦点となり、多重管理による業務の非効率が見えてきました。
そのため、テラスカイは「Flosum」の導入を提案しました。Flosumは、Salesforce環境でのリリース作業を統合的に管理し、開発者の負担を大きく軽減します。また、セキュリティの高さも評価され、オリックス銀行はこのツールの利点を実感し、導入が決まりました。
Flosumによる具体的な効果
2023年8月からのFlosumの利用により、オリックス銀行はシステムのリリース効率を飛躍的に向上させました。具体的には、投資用不動産ローンの管理ツールや、コールセンターのオペレーター向けのシステムの開発が行われ、これによりリリース作業にかかる時間が全体で40%から最大70%削減されました。これまでの業務プロセスを見直された結果、スピーディーなシステム開発が実現したのです。
さらに、リリース時間の短縮は、システムの利用停止時間の削減にも繋がり、顧客にとってより快適なサービスを提供できるようになりました。この効率化により、2022年度には31件だったシステムリリース完了件数が2023年度には39件に増加しています。
安心の機能と今後の展望
Flosumには、万が一のトラブルに備えたロールバック機能も搭載されており、リリース作業が失敗しても迅速に元の状態に戻すことが可能です。このように、リリース管理の効率化は、開発組織にとって多くのメリットをもたらしました。特に複数のプロジェクトを同時に並行進行することが便利になり、業務フローの最適化にも寄与しています。
テラスカイは今後も、導入のみならず、内製開発体制の整備、人材育成、業務フローの最適化を支援し、広範な領域での支援を続けていく方針です。これにより、オリックス銀行のさらなる成長を後押しするとともに、デジタル変革を促進し続けていくことでしょう。
Flosumとは
「Flosum」はSalesforceプラットフォーム上で動作するアプリケーションで、リリース管理や継続的インテグレーションの運用を効率的に行うためのツールです。このツールは、開発者やシステム管理者にかかる負担を軽減し、スムーズなシステムリリースを実現します。
テラスカイは2006年に設立され、以来、クラウド関連の分野で広範な実績を有し、様々な業界において7000件以上の導入を行ってきました。特に金融や保険業界での信頼性が高く、その専門性によって多くの企業のDX推進をサポートしています。今後もテラスカイのサービスにますます期待が高まります。