中学受験と高校受験の費用差が調査で浮き彫りに
株式会社400Fが運営する家計診断サービス「オカネコ」は、中学受験と高校受験に関する意向調査を実施し、その結果が注目されています。調査には、全国で605名の保護者が参加し、教育費用の実態や将来の見通しについての意見を集めました。特に、受験にかかる費用には約62万円もの差があることが明らかになりました。
中学受験の費用は約148万円、高校受験は約86万円
調査によると、中学受験にかかる費用の平均は約148万円で、高校受験の約86万円と比較すると、約1.7倍という結果が出ました。具体的なデータを見てみると、中学受験の負担が大きい理由には、受験校数の違いや、中学受験に向けた長期間の塾通いが影響していると考えられます。首都圏では特に中学受験の出願校数が多く、これが高額な費用に寄与しているのかもしれません。
費用捻出の「攻め」の姿勢
中学受験を経験した保護者の中には、「NISAなどの資産運用」や「副業での収入増加」といった新たなアプローチで資金を捻出する姿が見受けられました。この点において、高校受験を経験した保護者と比較し、中学受験の保護者は「攻め」の姿勢を示しているのが特徴です。具体的には、NISAで資金をつくった保護者は17.1%で、高校受験の6.2%と比較しても大きな差があります。
想定外の出費に備えるべき
受験に際しては、想定外の出費が発生することもあります。調査結果によれば、中学受験を経た22.7%の保護者が想定外の出費があったと回答しています。その中には、「季節講習の費用」や「滑り止めの私立高校入学金」、「合宿費」などが挙げられます。さらに、「中学受験自体が想定外」という意見もあり、事前の計画を練ることが重要であることがわかります。
最終学歴の希望に関する傾向
また、保護者たちの子どもの最終学歴希望にも特徴が見られました。中学受験を経た保護者の多くは「国公立大学」を望む一方、高校受験を経験した保護者は「私立大学」を希望する傾向が強いことが、調査データから示されています。中学受験を経験した保護者の中には、海外大学院を希望する割合も高く、グローバルな視点で子どもを育てたいという願望が感じられます。
教育費用の予測が難しい現状
しかし、約4人に1人の保護者が教育費用の見通しを立てられない現状が浮き彫りになっています。具体的には、中学受験を経験した場合は約550万円、高校受験を経験した場合は約365万円と、いずれも大きな金額ですが、見積もりが不確実な親も多いようです。このような状況から、受験にかかる費用の見積もりを慎重に行う必要があります。
まとめ
結果的に、受験費用や育成方針に関しては多様なアプローチが求められています。「オカネコ」では、今後受験費用についてのセミナーも開催予定で、実際の家計状況に基づいたアドバイスが受けられます。参加者に合わせた具体的な情報を提供することで、教育に関する不安を解消し、より良い選択肢を提供できる機会を提供していく予定です。教育の未来を見据えた計画的なアプローチが、これからの親たちにとって不可欠となるでしょう。