埼玉県深谷市では、次世代燃料「リニューアブルディーゼル」を使用した自動運転バスの体験試乗会が、深谷市民文化会館周辺の公道で行われました。この試みは、深谷市、埼玉工業大学、INPEX、埼玉ガスによる地域活性化に関する包括連携協定の一環として実現しました。
この自動運転バスは、食品競合の無い廃食油や動物油などを原料とした再生可能資源由来のディーゼル燃料である「リニューアブルディーゼル」を使用しています。石油由来の軽油に比べて温室効果ガス排出量を約90%削減できるため、脱炭素化に大きく貢献できます。
今回の試乗会は、深谷市が推進する「ふるさと ふかや・渋沢学」フォーラムの一環として開催されました。このフォーラムは、郷土の偉人・渋沢栄一翁の「立志と忠恕」の精神を育み、地域社会の担い手となる子供たちの育成を目的としています。
自動運転バスの運行には、埼玉工業大学が開発した自動運転機能が搭載され、日野レインボーをベースにした実証実験用車両が使用されました。自動運転機能は、複数のライダーやカメラの画像情報から周囲環境を認識し、AIによる障害物認知(識別・分類)を強化することで実現しています。
この試乗会を通じて、子供たちは普段直接触れることのないカーボンニュートラルと自動運転技術について、実体験を通した学びを得ることができました。また、深谷観光バス株式会社の協力により、地域住民や観光客も自動運転バスを体験することができました。
深谷市は、今後も4者と連携し、地域活性化に向けた事業を推進していくことで、持続可能なまちづくりを目指していく方針です。