宇宙ビジネス展におけるJAXAベンチャー展望
日本の宇宙ビジネス界において、新たな潮流を形作る動きが進んでいます。特に注目を集めているのが、JAXA(宇宙航空研究開発機構)認定のベンチャー企業、株式会社天地人です。2025年7月30日から8月1日まで、東京ビッグサイトで開催される「SPEXA-【国際】宇宙ビジネス展-」において、天地人が登壇するカンファレンスの概要が発表されました。
展示会「SPEXA」の重要性
「SPEXA」は、宇宙ビジネスに関する最新の情報と技術が集まる展示会です。このイベントでは、衛星データの利活用、打ち上げ、衛星運用、地上システムなど、宇宙関連産業の多様な側面が取り上げられます。特に、宇宙を利用したビジネスが急成長している中で、SPEXAはその情報発信の重要なプラットフォームとなっています。
カンファレンスでは、業界の第一線で活躍する専門家が招かれ、トークセッションや様々なプログラムが用意されています。これにより、企業や自治体がどのように宇宙技術を他の分野と関連づけ、活用していくのかについて具体的なケーススタディが紹介されることでしょう。
天地人の登壇内容
天地人は、2025年8月1日にカンファレンスに参加します。登壇者には、宮崎県都城市上下水道局の山﨑裕太氏をはじめ、天地人の副社長であるCSTOの百束泰俊氏、事業開発部の岡田和樹氏が名を連ねています。彼らは「水道管の老朽化リスクを可視化する、次世代型インフラDXモデル」というテーマの下、DX(デジタルトランスフォーメーション)と宇宙ビッグデータを用いた新たな社会実装の可能性を探ります。
この取り組みでは、衛星データを用いて水道インフラの現状を正確に把握し、漏水リスクを分析する手法が中心です。これにより、自治体は効率的な維持管理が可能となり、災害時の影響を軽減することを目指します。
宇宙水道局の取り組み
天地人の「宇宙水道局」というプロジェクトは、衛星データを利用した水道事業の持続可能な運営を支えるためのDXソリューションです。主な機能には、漏水リスクの診断や地域特性に応じた水道管の更新計画策定支援が含まれています。
例えば、衛星データに基づいて漏水リスクを評価し、地域毎に優先的に更新すべきインフラを特定することができます。これにより、効率的な資源配分とリスク軽減が実現されます。すでに2023年4月のサービス開始以来、40を超える自治体と契約し、その効果を広げています。
結び
「SPEXA-【国際】宇宙ビジネス展-」は、宇宙ビジネスの最前線を知るチャンスです。天地人の取り組みがどのように宇宙技術を地上の課題解決に結びつけていくか、今回のカンファレンスはその重要な一歩となることでしょう。事前登録は無料ですので、宇宙に興味がある方々はぜひ参加をご検討ください。