低温物流の未来を見据える革新
株式会社Phoxterは、ニチレイロジグループと共に、コールドチェーン分野に特化した自動化物流システムの実証実験を実施します。この取り組みは、冷凍食品市場の拡大に伴い、物流業界で増加する課題に対応すべく、新たな技術の導入を目指しています。
背景
冷凍食品市場の成長とともに、物流現場では多様な製品の取り扱い効率を上げる必要が出てきました。特に-20℃前後の環境下での作業は、労働負荷が高く、作業効率の向上が求められています。そんな中、ニチレイロジグループのR&Dセンターでは、Phoxterの3Dシャトルシステムを導入し、自動化の可能性を探ることになりました。
3Dシャトルシステムとは
3Dシャトルシステムは、倉庫内で縦・横・高さの三方向へ自由に移動できるロボット搬送システムです。このシステムの導入により、冷凍・冷蔵庫内の作業が自動化され、人的作業からロボット作業へとシフトすることが可能になります。
特徴と利点
低温環境での安定稼働
このシステムは-20℃でも問題なく稼働するよう設計されており、従来の人手作業やフォークリフトの使用を軽減します。
保管効率の向上
3Dシャトルは、三次元的に動くことが可能なため、余分な通路を削減し、より多くのパレットを同じスペースで保管できるようになります。「フリーロケーション管理」を取り入れたことで、柔軟な商品配置が実現しました。
システム最適化の実現
自律搬送ロボット(AMR)との連携を図ることで、入庫から出庫までのすべてのプロセスをデジタルで管理できます。これにより、物流全体のフローを効率化し、変化に強いシステムを目指します。
動的な作業計画
3Dシャトルシステムは、庫内のパレットの位置や数量をリアルタイムで把握。需要の変化やトラック到着に応じて、作業計画を瞬時に更新可能です。これにより、物流オペレーションの効率性が向上します。
導入のメリット
このシステムを導入することで、全体の作業時間が短縮され、トラックの待機時間も削減できます。また、冷凍庫内の作業がロボットによって行われることで、作業環境も改善されます。これにより、職場の安全性も高まると期待されています。さらに、保管スペースの拡大も実現でき、コールドチェーンの競争力を強化します。
今後の展望
この取り組みは、物流効率化法が改正された背景に基づいており、今後も省人化・合理化が進むことが予想されます。AMRと3Dシャトルシステムは、その中心的な役割を担います。Phoxterは、社会的な課題解決に向けて、持続可能な物流の仕組みを追求していきます。
自動化物流システムの展示会
このシステムは、2025年12月3日から東京ビッグサイトで開催される「2025 国際ロボット展」でも紹介されます。実際にこの新しい自動化モデルを体感できる機会です。
イベント詳細
会期:2025年12月3日(水)~12月6日(土)
会場:東京ビッグサイト
入場料:無料(事前登録または招待券が必要)
公式サイト
会社情報
Phoxterは、AIやロボティクスを駆使して製造・物流の自動化を推進する企業です。250社以上への導入実績を持ち、AI外観検査システムや自動搬送ロボットを用いた革新を提供しています。