新たな飲酒運転防止機能、協業の成果
大日本印刷株式会社、Global Mobility Service株式会社、株式会社東海理化の3社が協力し、社用車向けの「アルコール・インターロック機能」の提供を2025年1月20日より開始します。この革新的なシステムは、運転者の呼気中のアルコールを検知した際に、車両のエンジン起動を遠隔で制御し、飲酒運転を未然に防止することを目的としています。
開発の背景
日本国内では2022年から2023年にかけて、アルコールチェックが義務化され、事業者は白ナンバー車両に対して目視や専用の検知器を用いたアルコールチェックを実施し、その結果を記録しなければなりません。この措置は、飲酒運転を防ぐための重要な手段ですが、物理的には運転者の自己判断に依存する面があり、基準値を超えた場合でも運転することが可能でした。そこで、エンジン起動システムとアルコールチェックの結果を連携させる仕組みを開発することが求められました。
凝縮された技術の結集
この新たなアルコールチェック機能を実現するために、GMSが持つIoT技術と、東海理化が展開する社用車管理システム「Bqey」の機能が組み合わされました。このシステムでは、定期的に行うアルコールチェックとエンジンの起動機能が密接に連動し、飲酒検知が行われた場合に車両は起動しないという強制的な制御が入ります。これにより、運転者の自主的な判断に任せることなく、安全な運転を確実に実現します。
期待される成果
この機能の導入により、飲酒運転を未然に防ぐ期待があります。運転者がアルコールチェックを未実施の場合でも、エンジンがかからないため、運転行為自体を防止します。企業にとっても、コンプライアンスの強化や従業員の安全確保、さらには企業イメージの向上といった様々な利点が想定されます。
各社の役割と紹介
大日本印刷株式会社
大日本印刷は、今回の協業を通じて飲酒運転防止に関する市場の期待に応えるべく、仕組みを構築しました。暗号鍵管理技術を基に、東海理化と連携し、デジタルキーの分野でも協力しています。GMSとは2018年から業務提携をしており、共同で新たな事業開発を進めています。
Global Mobility Service株式会社
GMSは車両の遠隔起動制御に特化したIoTデバイス「MCCS」を提供しています。これにより、FinTechサービスや盗難防止サービスなども展開し、モビリティに関するデータの利活用が広がっています。これまでの総走行距離は10億kmを突破しており、関連特許も多数取得しています。
株式会社東海理化
東海理化は、社用車管理システム「Bqey」の提供元であり、今回の機能の開発も手掛けています。自動車メーカー向けの鍵製造に長年の経験を持ち、新たな価値を提供し続けています。
今後の展望
DNP、GMS、東海理化は共同でアルコール・インターロック機能の普及に努め、飲酒運転を撲滅することを目指しています。これにより安全で安心な社会の実現を目指し、交通事故のリスクを軽減していきます。
社用車管理システム(Bqey)について
このシステムは、スマートフォンアプリを通じて社用車の利用予約やアルコール検知、施解錠、点検記録などが簡単に行えるサブスクリプション型サービスです。詳細は
こちらにてご覧いただけます。