小規模企業でもできる脱炭素への挑戦
石川県かほく市に本社を置く株式会社二口製紐が、このたび『中小企業版SBT』認定を取得しました。これは、温室効果ガス排出削減の国際的な枠組みであるSBTiの認定を受けたものであり、企業の規模に関わらず持続可能な経営を実現する一例として話題を呼んでいます。
SBT認定取得の背景
この取り組みは、興能信用金庫とe-dash株式会社が共同提供する「中小企業版SBT認定取得支援パッケージ」を活用することで実現しました。具体的には、株式会社二口製紐は2030年度までに温室効果ガスの排出量を42%削減する目標を掲げています。これには、自社の燃料使用による直接排出(Scope 1)と外部から供給される電気などに伴う間接排出(Scope 2)が含まれます。また、完成品に至るプロセスでの間接排出(Scope 3)についても、把握と削減に向けた取り組みを開始しています。
かつてない環境意識の高まり
二口製紐は、安心・安全な製品作りを通じて環境や安全に配慮してきた歴史があります。業界内外でエコテックス®スタンダード100の取得などの実績もあり、持続可能な事業活動を積極的に推進しています。
昨今、地球規模での脱炭素化が進む中、小規模企業においても具体的な環境対策の必要性が一層高まっています。二口製紐は、お取引先様とともに持続可能な成長を目指し、SBT認定の取得をその第一歩として位置付けています。
具体的な取り組み
今後、二口製紐は以下のような取り組みを進めていく予定です。
- - 社内部でのe-dashを用いた勉強会を実施し、脱炭素経営の意識を組織全体に浸透させる。
- - 高効率の省エネ設備を導入することで、エネルギー消費の最適化を図る。
- - 社用車についても、電気自動車(EV)などの低炭素車両への置き換えを計画的に行っていく。
- - 社員からの省エネアイデアを募り、無駄を排除することで環境意識向上を図る。
アップサイクルブランド「フタカチ」
さらに、二口製紐の注力分野として、自社の製造過程で出る廃材を活用したアップサイクルブランド「フタカチ(FUTAKATI)」も注目されています。このブランドでは、廃材を再利用したカバンや小物雑貨を展開し、東京都内の有名美術館のミュージアムショップで販売されるなど、広く支持を受けています。
今後は、廃棄するゴム製品を固形燃料化し、他の産業への熱源として再利用する計画も進行中であり、循環型のエコシステム構築に向けた取り組みも行っています。
会社の姿勢とビジョン
代表取締役の二口卓氏は、「中小企業でも国際基準の目標を掲げることは、環境問題に取り組む意思を示す第一歩」と強調します。大きな挑戦を通じて企業価値を向上させ、持続可能な未来へ向けた道を切り開く覚悟を示しています。これからも二口製紐は、社員一丸となり、パートナー企業とともに脱炭素経営の巡航を続けていく所存です。
このように、二口製紐は小規模企業でも環境対策をリードできる姿を体現し、企業の持続可能性を高める事例として今後も注目されるでしょう。