イタリアのデザイン界に新たな幕開け
2025年9月6日、株式会社トーヨーキッチンスタイルが発表したところによると、イタリアの著名なインテリアブランド「カルテル」のチェア『H.H.H.(エイチエイチエイチ)』が、世界的なデザイン賞である「コンパッソ・ドーロ2025」を受賞しました。この受賞は、カーリテルにとって通算10回目となり、この名誉ある賞がその革新性と美学の融合を強く評価されたことを示しています。
コンパッソ・ドーロとは?
「コンパッソ・ドーロ」は1954年に設立されたイタリアのデザイン賞で、デザイン業界で最高の栄誉を冠する称号とされています。今回の授賞式は、大阪の万博会場にあるイタリア館で開催され、デザイン界やイタリア政府の関係者が集い、華やかな瞬間を祝いました。式典には、BIE(博覧会国際事務局)の事務総長であるディミトリ・S・ケルケンツェス氏や、イタリア政府館の総代表であるマリオ・ヴァッターニ氏が出席し、その意義を高めました。
受賞チェア『H.H.H.』の特長
『H.H.H.』は、フィリップ・スタルクによってデザインされた革新的なチェアで、現代の玉座とも評されるその存在感は特筆に値します。いくつかの評価ポイントに基づくと、以下の特長が挙げられます:
1.
未来へのビジョンを体現 - ADIからの評価では、スタイル、責任、革新が見事に調和したデザインとされています。『H.H.H.』は、未来を意識したビジョンを持ち、それを見事に体現しました。
2.
引き算の美学 - 材料は最小限に抑え、それでありながら最大限の価値を引き出すことを目指しています。その中でも特にアームレストは、高度なインジェクション成形技術を使い、軽量かつ高強度で快適な座り心地を実現しています。
3.
サステナブルな素材の選定 - フレームに使用されているリサイクル熱可塑性テクノポリマーや、座面に用いられるリサイクルABSやポリウレタンは、持続可能な社会を意識したデザインの一端を担っています。
4.
先端技術の革新 - Kartellが採用した「グラフィックインプレッション」技術が、このチェアの表現力を新たに引き上げています。複雑な曲面に高精度でパターンを転写することで、視覚的にも魅力的なデザインを実現しています。
Kartellの受賞履歴
Kartellは、これまでに数々の賞を獲得してきたブランドです。特に、フィリップ・スタルクデザインの「バブルクラブ」や、そのほかの多くの作品が過去の受賞歴に名を刻んでいます。CEOのロレンツァ・ルーティ氏は、今回の受賞を通じて、Kartellの企業文化と革新への姿勢を確認できたと語りました。
今後の展望
『H.H.H.』は、5つのフィニッシュオプションがあり、それぞれのバリエーションが異なる個性を引き立てています。特に環境に優しい素材の選択は、これからのデザインにおいても非常に重要な要素となることでしょう。今後もKartellは、未来を見据えた革新的なデザインを追求し続けることでしょう。私たち消費者にとっても、このような素晴らしいデザインが生活に取り入れられることは嬉しい限りです。