横浜市における新たなEVカーシェア実証
横浜市金沢八景にある分譲マンション「金沢八景パーク・ホームズ」において、レジル株式会社が利用する新たなEVカーシェアサービスの運用実証が2025年10月1日に始まりました。このプロジェクトは、居住者専用のカーシェアを通じて、生活者の利便性を向上しつつ、防災機能を強化することを目的としています。
EVカーシェアの目的と背景
最近、気候変動による災害の頻発が懸念されています。特に都市部では、避難所不足が問題視されているため、自宅での「在宅避難」が推奨されています。マンションのような堅固な構造物では、災害時に蓄電池が非常に有用であることが認識されていますが、設置場所の制約が問題とされてきました。
そこで、レジルはEVを「走る蓄電池」として活用し、従来の蓄電池の位置づけを変え、物理的な設置スペースを必要とせずに、日常の利便性を保つ方法を模索してきました。
レジルは、実績のある運営会社であるREXEVと協力することで、カーシェアサービスの実効性を高める試みを行っています。このプロジェクトは、地域の災害レジリエンスを強化し、再生可能エネルギーの普及を推進する一環と位置づけられています。
実証の具体的な内容
実施概要
- - 場所: 金沢八景パーク・ホームズ
- - 期間: 2025年10月1日〜2026年9月30日
- - 使用車両: 日産リーフ(40kWhバッテリー搭載)
- - 料金: 308円(税込)/15分、264円(税込)/15分(利用プランにより異なる)
- - 提供時間: 24時間(清掃・メンテナンスを除く)
- - 予約方法: 専用アプリを通じて
このカーシェアは、居住者の生活利便性を高めると同時に、非常時には共用設備への電源供給を行う役割を担います。
技術実証の成功
運用が開始される前に行われた技術実証では、EVからマンションの給水ポンプへ自動的に給電する能力が確認されました。停電時にいかに迅速にシステムが切り替わるかも実証され、この取り組みが実用的であることが証明されています。
今後の展望
本実証により得られるデータをもとに、今後のサービス提供の可能性を探ります。レジルは、得られた成果を全国に応用し、他の地域でも同様の取り組みを進めることで、エネルギーに基づく社会課題の解決に寄与することを目指しています。
レジル株式会社のビジョン
レジルは「結束点として、社会課題に抗い続ける」を企業理念として掲げ、電力に関する専用知見をテクノロジーと結びつけ、脱炭素社会の実現に向けた利用者にとって安心で便利な選択肢を提供しています。
この前向きな取り組みにより、地域の防災能力の向上と同時に、日常の利便性も増すと期待されています。今後もレジルの活動から目が離せません。