県立広島大学における新たな国際教育の幕開け
県立広島大学は、令和6年度にインドネシアのアンダラス大学と締結したダブルディグリープログラム(DDP)協定に基づき、新たな国際的学びのプログラムを開始しました。このプログラムの第1期生として、2名の学生が2023年9月に入学し、彼らの新しい挑戦が始まっています。
入学式では、森永力学長が学生たちに向けて力強いメッセージを送りました。「現代において、自分自身の努力と社会との関わりを忘れずに、次世代の価値観を良い方向に導いてほしい」と激励し、新しい一歩を踏み出す学生たちを祝福しました。
DDPに参加するナビラさんとサルマさんは、それぞれの文化での学びに期待を寄せています。ナビラさんは「異なる文化や研究環境の中で学ぶことが楽しみ」と語り、「将来は母国と日本の架け橋となる研究者を目指したい」と意気込みを述べました。サルマさんは「日本での学びを通じて国際的な課題に貢献できるような人材に成長したい」との抱負を発言し、両者の意欲が感じられます。
県立広島大学の大学院総合学術研究科生命システム科学専攻は、地域に根ざしつつもグローバルな視野を持った人材の育成を目指しています。DDPを通じて、多様な価値観を理解し、グローバルな課題に積極的に対応できる力を養うことを意図しています。このような国際的な学びは、他の日本人学生にも刺激を与え、大学全体の国際的な視野を広げることに寄与することが期待されています。
ダブルディグリープログラムの意義
ダブルディグリープログラムとは、外国の大学が教育課程の実施や単位互換を行うことで、双方の大学から学位を授与する制度です。アンダラス大学の学生は、プログラム参加後1年間は自国の大学で学び、その後、2年目に県立広島大学に入学します。今回のDDP参加学生は、2024年9月に修了予定です。
プログラム参加を通じて、学生たちは異文化交流を深め、新たな技術や視点を身につけることが求められます。これは、国際的な課題に取り組む能力を高めるだけでなく、将来のキャリアにも大きな影響を与えることでしょう。大学側も、他の学生にとっての良い刺激となるよう、DDPを通じた国際的な教育・研究の連携をさらに強化していく方針です。
未来への架け橋
県立広島大学は、地域資源と豊かな自然に囲まれた庄原キャンパスを拠点に、生命科学や環境科学に関する高度な専門性を培うことに力を入れています。この新しいプログラムを通じて、さらなる国際的なパートナーシップの構築が期待されており、世界に通用する人材の育成が加速することが見込まれます。
今後も県立広島大学は、学生たちに国際的な学びの場を提供し、持続可能な発展に貢献する教育を実現するために努力していくことでしょう。新たな国際教育の試みが、未来の研究者たちの活躍を期待させるものとなっています。