新潟駅前における日本初のドローン物流実証実験の成果と展望

新潟駅前における日本初のドローン物流実証実験

2021年6月12日、新潟市で行われたドローンによる物流サービスの実証実験は、日本初の政令指定都市における駅前での試みとして注目されています。この実験は、新潟市中央区のプラーカビル上空を舞台に行われ、新潟市長中原八一氏もその体験者の一人として参加しました。

実験の背景

新潟市では、航空機産業の集積を目指してNIIGATA SKY PROJECTを進めてきました。2010年から貨物用の無人航空機の開発や、新型小型ジェットエンジンの開発を支援し、ドローン向けの実証や展示会での出展も行っています。特に、長時間滞空型の大型無人航空機の開発が進む中で、このドローン物流サービスの実証実験が行われたことは、地域の先進性を示しています。

実証実験の概要

実証実験の名は「小型無人飛行機の配送サービス検証」とされ、具体的にはドローンによるオンデマンド配送の可能性を探る内容でした。新潟県産の米粉パスタや書籍を積んだドローンが、新潟駅前ビルのプラーカ2からプラーカ3の屋上へと飛行する様子は、参加者にとって印象的な体験となったでしょう。注文から配送までの一連の流れがスムーズであることを実証することが、今回の実験の大きな目的の一つでした。

ドローン社会の未来

この実証実験に協力したのは、新潟市や木山産業株式会社、川内達也、そしてドローン普及協会など多彩なパートナーたちです。実験に使用されたドローンを提供したトンプラ株式会社は、空の移動を誰でも安心して利用できるインフラ作りを目指しています。これにより、物理的な制約を解放し、人々の生活をより豊かにすることが期待されています。

今後の展望

新潟市は、これからもドローン物流の拠点を目指してさらなる実証実験や研究開発を進めていく方針です。2022年以降には、新潟県内でドローンを利用した宅配サービスのモデルを確立し、地域のニーズに応じたサービス展開を図るとのこと。今後、他の都市でも同様の取り組みが進む中で、新潟市が果たす役割はますます重要になってくるでしょう。