海洋プラスチックごみ削減のため8市が協力し清掃活動を展開

海洋プラスチックごみ削減のための清掃活動がスタート

環境問題に対する広域的な対応が求められる中、神奈川県内の8市が連携し、海洋プラスチックごみの削減を目指した啓発活動と清掃活動を実施することが決定されました。この取り組みは、鎌倉市の提案により始まり、令和3年度から行われているものです。

プラスチックごみの現状とその影響

世界自然保護基金（WWF）によると、「川や海に流出したプラスチックごみは最終的にはマイクロプラスチックとなり、海洋生態系に深刻な影響をもたらすだけでなく、食物連鎖を通じて私たちの食卓にも影響を与える」と指摘されています。実際、私たちは毎週約5gのプラスチックを体内に取り込んでいる可能性があるとされています。

漂流ごみや海岸に漂着するごみの70%から80%が陸上で発生し、川を通じて海へ流れ込むため、根本的な問題解決には広域的な取り組みが不可欠です。このため、今回の8市の連携は、その重要性を再認識した上での行動と言えるでしょう。

8市の清掃活動スケジュール

令和5年度からは、毎年5月30日の「ごみゼロの日」にあわせて、各市において清掃活動が行われることになっています。以下は、実施される清掃活動の詳細です。

市名	活動名	実施日	場所

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横浜市	ポケモンピカピカ団 with横浜市	5月24日、30日、31日	都筑区センター北駅・南駅周辺など

川崎市	春のポイ捨て禁止キャンペーン	5月30日	市内主要駅

横須賀市	ごみゼロ啓発キャンペーン	5月30日	横須賀中央駅周辺

鎌倉市	クリーンアップ3部	5月6日、25日	海岸および市内駅周辺

藤沢市	ゴミゼロクリーンキャンペーン	5月25日	藤沢市域海岸一帯

逗子市	田越川一斉清掃	5月10日、30日	田越川・JR逗子駅周辺

大和市	クリーンキャンペーン「清掃の日」	5月25日	市内全域

町田市	あさピカ in 町田駅	5月14日〜16日	町田駅周辺

これらの活動は、地域住民が参加することで環境意識を高める良い機会となります。そして、こうした草の根の取り組みを通じて、海洋プラスチックごみ問題への理解が深まることを期待しています。

自然保護に向けた未来のために

昨年のゲストとして鎌倉市の浜に漂着したシロナガスクジラの赤ちゃんの胃からプラスチックごみが見つかった事例は、私たちに強いメッセージを送っています。私たちの行動が海洋環境に及ぼす影響を切実に感じ、取り組むべき課題として真剣に受け取る必要があります。

8市の連携によるこのプロジェクトは、地域の環境保護を進めるための重要なステップです。私たち一人ひとりの参加が、持続可能な地域社会の実現につながることでしょう。今後の活動にも多くの関心と参加が寄せられることを期待しています。